個々の厚いドアがしっかりとプライバシーとセキュリティーを守っているようだ。
このスイートは弁護士か誰かが使っていたのかもしれない。このスペースは外来者がドアを開けると、すぐの場所でいかにも受付のデスクが置かれていたような感じだ。真四角な部屋ではない。デイヴと私がここにデスクを置いて使う予定をしている。
この三つの部屋に、IT,グラッフィク、イベント+編集のインターンたちが分かれて机を並べる。どのグループがどの部屋になるのかは、Traditional Japanese Game「じゃんけん」総当たり戦で決めようと考えている。
今朝、インターネットのケーブルをインストールしてもらうために業者に見積もりを出してもらうことにした。もちろん、前のテナントだってインターネットを使っていたのに違わないので、ビル全体にネット網が張り巡らされているものだと思っっていたら(物理的には張り巡らされているのだろうが)、個々のテナントは自分でサービスプロバイダーを探す必要があった。
おそらく、産業全体にインフォーメーションの重要性が高まり、インターネットに頼る分が大きくなると、ビルのオーナーはインターネットやコミュニケーション関係からは距離を置くポリシーにしたのかもしれない。ビルに通じているケーブルの幹線(?)までは彼らの責任だけれども、そこから自分のオフィスに配線をしてもらうのは個々のテナントの責任になっている。
「どの業者やプロバイダーをお薦めしますか?リストはありますか?」などと聞いても答えない。後で、「入居した時に、あんたたちのリストを見て決めたんだよ」などど言われたくない(=訴訟問題)のだろう。とにかく、探して業者に来てもらった。
ケーブル・テクニッシャンに説明するデイヴ |
上の写真でテクニッシャンのすぐ後ろには(右後ろ)ちっちゃなキッチンとなる予定の小部屋がある。流しをこれから取り付けて、冷蔵庫も置くことになっている。
その奥が多目的の会議室。二つの壁を真っ白に塗ってもらった。プロジェクターのスクリーンに使用するためだ。
Room1 窓なし |
いかにも誰か”ボス”が使っていただろうと思われる広い窓のある部屋。壁にも飾り枠が施されている。 |
Room3 |
これからIKEAで家具を買って届けてもらうつもりだ。
もう何十年も前、私は羽田空港にあった油っぽいラインメインテナンスビルで働いていた。若い整備の人、情報システムの人、予約の人などが廊下ですれ違い、同じカフェテリアでお昼ご飯を食べた。その後は田町に建った新しいビルに移り、最後に東京丸の内にあった東京ビルの本社に移った。東京ビルでは確か、八階、九階全体を借りていたような気がする。何時ごろ建てられたビルなのか、床の大理石らしき石はすり減って、色も濃いグレーのような、陰気な色合いだった。もちろん、机はグレーの事務机で、前や隣に座っていた男性社員(友達)のタバコの煙があたりを覆っていた。ちょっと離れた、フランスに長いこと住んでおられたボスの席からはジタンの煙が細く上がっていた。
80年代の東京ビルのオフィスで |
誰の机も書類やら、本やらが積まれている。片づけるという能力がなかったのか、気にしなかったのか、今時、こんな環境で働いている人はいないかもしれない。全体がネズミ色で染まっていた。
が、無性に懐かしい。
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