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ターボ断捨離、テキサスのガレージセール

2月9日のガレージセールの朝

家を売るにあたって、その準備を始めた。その第一歩はターボ断捨離。家をすっきりとさせる必要がある。

CraigslistのGarage&Moving SaleとGsalr.com Austin Garage Sales by Mapに広告を出した。Gsalr.comには7ドルを払って、目立つようにしてもらった。どこでガレージセールが行われるか、オースティン一帯の地図の上に赤い立札でセールが示されるのだが、お金を払うと札が青になった。50くらいある立て札の中のたった二つだけの青い札。「これは何だ」と見ている人がクリックするのは間違いない。しかも、右側の詳細リストは黄色でマークされた。

その甲斐があってか、2月9日の8時45分くらいから(9時にオープン)家の前にずらっと車が並んだ。
ガレージの戸が開くのを待つ車
Daveも、私もガレージセールは初めての事で「売れないだろう」という想定の元に、のんびりとコーヒーを飲み、朝ごはんを食べていたが、外を覗いて、車の列を目にして仰天。
8:57AM
9時ちょっと前にガレージのドアを開けると、人々が一目散にドライブウェーを駆け下りて来た。
ドル札の束をポケットから出しながら、
「この棚にある、(古い)パワーツールを全部、ショプバキュームクリーナー、クランプ全部。幾らか計算して欲しい」と、トラックを乗り付けて、しかも、若いモンを何人か連れてきた建築関係者が言った。

ドライブウェーに出してあった無料の8メートルくらいの木製のはしご、木の枝をはらうはさみ、その他もろもろの大物を10分もしないうちにトラックに運んで消えた。全部で70ドルくらいだったか、値切ることなどしなかった。

黒いTシャツのおじさんが持つ赤い箱には、ボルトや、サンドペーパー、もろもろが入っている。Freeと書かれた立札を見て、いの一番にそれを持ち上げた。私たちのガレージセールの目的は、第一にモノを引き取ってもらうことだった。大方は無料、1ドル、5ドルだった。

Singerのサージャー、コマーシャルレベルのパワーツール、Sony PlayStationなどは20ドル。そしてホビーレベルのパワーツールの数々は「えーい、一山40ドル」と設定した。


何でも1ドルのコーナー
折り畳みの椅子、軍放出の毛布、スノーチェーン、台所用品、プラスティックの容器、テニスやバドミントンのラケット、砲丸など
左手前の木の棚、入り口付近の山は全て無料


この、9時前から集まってきた人たちは、何を買うのか決めるのが早い。

中東系のオジイサンは、私にまとわりついて、一つ一つ値段の交渉をしようとする。サイドテーブルと、電気用品だったか、3点くらいをディスカウントしろと言うので、12ドルくらいを10ドルくらいにしたと思う。その次は、3足のハイキングブーツを全部で3ドルだったかにしろ、コンピューターメモリーを
「これは本当に使えるかどうかわからないから安くしろ」と、まとわりついて煩い。腹が立ったから、
「そう思うなら、買わなきゃいいじゃない。別の人が買うと思うから」と言うと、傍でデイヴが笑っている。その挙句、
「DVDとCDが出ていないけど、どこにあるんだ?家の中にあるなら見に行っていいか」と言うから、
”NO!"と答えると、ずっと「DVDが欲しい」と後をついて回る。実は、このオジイサンの他にもDVDを欲しがって、辛抱強く待っていたカップルがいた。
何の気なしに撮って、Craigslistと、Gsalrに載せた写真を彼らは見ていてのですね。テーブルの上に、取り合えず20くらいのDVDとCDを幾つか置くと、
「私が、先ず、先に見るんだ。ずっと、待っていたんだからな」と、中東オジイサンを押さえるようにする。そして、手慣れた風に、一枚一枚DVDをチェックして、
「これは、古い作品だ」とか、奥さんと話し合っている。
半分以上のDVDを買うと、満足そうに消えた。中東オジイサンは、その残りを買おうとして、これも値切った。

9:45AM
一時間もしないうちに、大方のものが消えた。

人気のあったものは
1.工具、機械類及び各種パーツ
2.DVD
3.コード類
4.プラスティック容器、台所用品
5.スポーツ、アウトドア関係

不人気だったもの
電気、電子機器
洋服

中にはスマートフォンを出して市場価格のわかるアプリを使い、テーブルに置かれた本の値段を調べていた人がいる。お宝探しをしていたのだ。一冊ずつスキャンして、
「ちぇ、いいものないじゃん」と渋い顔をしていたらしい。
デイヴは
「既に、こっちも同じように調べているんだよね」と、その人に言ったらしい。

週末をのんびりとガレージセールをするとイメージがあったものだから、土曜日と日曜日と二日間の予定をしていた。しかし、日曜日にはに売るものがない。土曜日の午後に、日曜日の分をキャンセルした。

「週末、ガレージセールするから、店番のオバサンを一緒にしない?おしゃべりしながら」と、友達を誘うと、
「行く行く。午後になるけど」と乗り気だった友達が着いた時には、売るものが殆どない状態になっていた。未だに順番のことで口争いをしながら、市場価値の殆どない、使ったDVDを欲しがったオジサンたちの意図がわからない。しかし、何はともあれ、ターボ断舎離、第一弾は終わった。

わかったのは、ガレージセール訪問者にもプロの方々がいて、そういう人はオープン前から待って、勝負を5分で決める。うろうろしない。きっと道順を決めていて、朝の1,2時間のうちに(彼らにとっての)お宝を集めてしまうのではないだろうか。

英語を話さない中国人のグループは、猫用の餌のフィーダーを目の前に「これは何だ?」と言って、大議論をかわしていた。持ち上げたり、ひっくり返したり。デイヴが一言、中国語で「猫」と言うと、一同笑って「なるほど」という感じで喜んだ。こういうのが、ガレージセールだと思うのだが。




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