インターンたちが帰り、静かになったオフィスでデイヴが 「財政的な話だけど、12月まで全く収入が無い場合は、、、」と切り出した。来週は東京に行くので、その準備に忙しいのだけれど、その関連で財政の話になったのだろうか。別にお金が入ってこない起業は今回が初めてではない。 子供が大きくなって心配がないのと、年取ってきて前頭葉が硬化して恐れというもの少なくなってしまったのか、「ふ~ん、困っちゃうかもね、でも、本を売ってなんとかしよう!」と超楽観的にしている。やるものはやったし、本当に困ったら裏庭に鶏を4,5羽飼って卵を産ませて食べてればいい」と言うのだが、本音はやっぱり何とかしなくちゃと思っている。取りあえずは製品第一号となる本を完成させて、それをもとに動き出すことが大一番だと思う。 今のご時世からすれば、同時に開発しているAppの完成を早めることの方が重大かもしれないけれども、 手に取って 見られるものをビジネスの軸としたい。On-Demand、PDF出版をするにあたり、デイヴは今現在あるソフトの弱点を実際に使ってみて知った。それを今、自分で書き直している。 ハイテク大企業を辞めて一年が過ぎたが、あのままIP[インテレクチャル・プロパティー)の行商をしていたら、早晩、会社のではなく、自己のIPの先細りが訪れていただろう。その点からしても会社を辞めて正解だったと、私は感じている。 私も還暦を過ぎているのに、ゆっくり「お買い物、観劇、海外旅行」の日々からは遠く、フォトショップをねじり鉢巻きで24/7している。写真を撮ったり、頭を叩いて本のスプラッシュページのアイディアが湧いてくるのを待ったり、気分的に休めない。が、一緒に働いている若者たちに、下絵というかドラフトを見せて、 ” Sweet!"などと言われると、一気にエネルギーが満ちてくるのが分かる。 今まで、「使うお金が無いから、貯めなくちゃいけない」と将来のために数字を計算ばかりしていた。しかし、よくよく考えると、その数字はある意味で真に不確かな、人間が頭で考えだしたものである。お金というのは、モノの交換、将来のモノの交換をお互いに可能にするもので、信頼が失われてしまえば一挙にその数字は意味を亡くす。もしかしたら、ゼロが何個も何個もついた数字を蓄えていたところで、「あなたは嫌いだから、あなたに
Texas Hirame at Asatte Press Inc, Austin,Texas