Pew Research Center は、アメリカの子供のいる4家族のうち1家族は母親が稼ぎ頭(たった一人で、或いは夫よりも稼ぎが上)として、 Breadwinner Moms という題の調査結果を発表した。 この調査でなるほど納得したのは、結婚しているカップルのうち、高い教育を受けている母さんの率が上がり、父さんより稼ぎが多い母さんの率も上がっている(1960年と2011年の比較)というところだ。 現在の大学の性別比較では60%女子、40%男子と言われている。Breadwinner Momsのデータによれば61%の家庭で妻の教育は夫のそれと同等で、妻の教育程度の方が夫より上の率も1960年と比較して7%から23%に増えたそうだ。 今のアメリカの教育システムは女子学生向きにできていると思う。Pre-Kから大学まで3人の子供が通過した体験、それに55歳で若者と一緒に学部生をして、学生と親の両方の目で高等教育環境を観察しそう感じた。ゴールをはっきり設定できる男子学生の成績や研究成果はもしかしたら女子学生のそれよりも高いかもしれない。けれども、前頭葉の発達が遅くて、本能的な古い皮質に制御されている平均的な男子学生は、マルチタスクや予測能力、交渉能力が要求される大学の学業ペースについていくことが難しい。これは知能や就職してからの成功度とは別問題だ。 コンピューターサイエンスの学位を取るために、美術史に出てくる画家や作品の名前を覚えるのに四苦八苦している穴居人を身近に見ている。CSでも芸術や哲学の単位を取らないと学位がもらえないようにコースが編成されているからだ、誰が考えたか知らないが。そういうものにこらえられない学生起業家(スーパースマートな)はさっさと中退してしまうのだろう。 現代の産業構造は大きい筋肉が有利だったり、一つのことに没頭して結果をだすような職種が減って、あれこれ、人とコンタクトを取りながら、相談しながら(交渉しながら)、人の気持ちを探りながらやるようなサービス産業、お金を数える産業、医療産業に取って代わられた。無愛想な「黙ってメシ」の穴居人には、たいそう分が悪い。また、黙って同じことを繰り返してやる仕事も穴居人には向かない。産業がマルチタスクの得意な母さん向きになってきて、その結果、稼ぎ頭が母さんという家庭が増えているだけの話かもしれな
Texas Hirame at Asatte Press Inc, Austin,Texas