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Buyout とLayoff の違い

知り合いが17年Dellで働いた後、”Buyout Package"を提示されたと聞いた。Dellは長い間のすったもんだの末、株を買い取ってマイケル・デルの個人企業になった。オースティンを中心とするテキサス中部の学校/役所を除く最大雇用主である。 さて、個人企業になって企業活動のフットワークを軽くするために早速、不必要な人員削減に踏み切ったのだろう。最も、人を切るのは今に始まったことではなくて、できない人を年中切っているイメージが強い。 Buyout(買収)と聞くと、通常プロスポーツや大学スポーツのコーチが実績を上げられないので、契約より早めに辞めてもらう時によく見かける言葉だ。たいてい、ミリオン・ドルの単位のお金が用意される。大きな会社のCEOはBuyoutより、やっかみ半分にGolden Parachuteとメディアには書かれる。一般市民がうまくビジネスを取り扱うことが出来ない場合はクビを切られるのが当たり前なのに、CEOなどは悠々と金のパラシュートで、次の会社に降り立つことができるという妬みが含まれている。 デルがlayoff (一時解雇)を平気でやらずに、buyoutを申し出たというのは意外だった。layoff は情け容赦なく、「いらない、出て行け」というイメージで、buyout は「あなたの事は大切に思うけど、、」という感情が表現されているのかなと理解していた。でも、実際、違いは何だろう。 調べてみたら、 layoffは一時解雇という訳があるように、会社の業績が上向いてきたり、資金繰りがつくと再び呼び戻されて働き始めることがある。が、実際のところ、ハイテク企業でレイオフされた場合に、元の会社に戻ることは皆無に近いだろう。 buyoutは「もう、これっきり。私たちの関係はこれでお終い」この手切れ金を手にした後では、ぐたぐた文句を言ったり、訴訟なんかは無しよということらしい。微妙なのは、buyoutの場合は自主的な退社という扱いになって、失業保険の対象にはならないだろう、という点。このために、buyoutの場合には一時金としてかなりまとまったお金が提示されるのだろうか。 また、士気の問題もあるらしい。若いエネルギー、アイディアを大切にしたい、だから古参はお引取り願いたいとはいうものの、優秀な若い社員が会社のやり方を見て、「なん

中国のマイクロ起業家 - 片方の靴を売る

賢い商売人 靴は左右ペアで売るものと決めてかかっていたら、場所によってはそうでもなくて、片方だけを売る人がいるらしい。何でもありの中国の話。 エルパソの砂漠に残された一足の靴。それを友人Min太が「誰かの忘れ物」とFacebookに写真を投稿したことから話は始まった。 El Pasoの砂漠に残された一足の靴 MM子: 忘れ物なの? 青木が原樹海みたいだわー。  Min太: そう どうやって歩いたんだろう??? MM子:靴の状態はけっこう良さそうに見える。怖い~。謎だわ。 T子:うちの長男は4、5年前オレゴン大学のキャンパス付近でNikeの靴を拾ってきたことがあります。道に一足揃えて落ちていて(置かれていて)、履いてみたらちょうどぴったりだったので、貰ってきたのだそうです。。酔っぱらった学生がその後、裸足で家まで歩いて帰った可能性がありますね〜 MM子:  ↑ラッキー!! うちの弟は、新品の靴を穿いて靴を脱ぐタイプの居酒屋に行って、誰かがそれを履いて行ってしまい、ボロボロのが残されていて、仕方なくそれを履いて帰ってきたことがあります。 Min太:ありがちなお話・故意ではないと信じたいですね〜 T子:うちのダンナは韓国でやっぱり脱ぐタイプの場所に行って、ホテルに帰ってから片一方が他の人の靴だと分かって、翌日交換したそうです。弟さんは新品を狙われちゃったのね、ショック! Min太:そういう時は 高級な靴ははかない方がベターですね、 MM子:片方が違う靴だと、双方不便で変だからちゃんと交換しようって事になるよね! 弟、かなり落ち込んでたよー。 結論:飲み屋に行く時はボロ靴を履いていくこと! T子:良い靴を履いて飲み屋に行く時には「私は水虫です」というスティッカーかなんか作って貼っておけばいいか。  MM子: ↑ いいねー(笑) MG子: 知り合いが中国に出張に行って、靴を脱いで工場に入ったそうです。帰りに靴が片方無くなっていたので、仕方なく片方は裸足で帰ろうとしたら、工場の出口でその片方の靴を売ってたんだって。それまた仕方ないから買い取って履いて帰ったそうですε-( ̄ヘ ̄)┌ Min太:賢い商売ですね〜 T子:さすが中

コンサルティングの仕事が入り、Systems Modelingの本作りを一時中断

夏の終わり頃から始めたSystems Modelingの本作りを一時中断することにしました。デイヴがコンサルティングの仕事を請け負って一ヶ月ばかり韓国に行くことになったからです。火曜日の朝(19日)に連絡が入り、今朝(23日)早くにオースティンを発ちました。 出版、コンサルティング、ソフト開発の三本柱のうちの一つが大きく動き始めました。

電子機器から離れて、カート・ヴォネガットを読む

God grant me the serenity to accept the things I cannot change, the courage to change the things I can, and the wisdom to know the difference. Reinhold Niebuhr Kurt Vonnegut のSlaughterhouse-Fiveに何度も現れる。「今日を生きるための言葉」みたいだが、なかなか含蓄がある。            変えることのできないものを受け入れる平穏で安らかな心の持ちよう(間違っているかもしれないが、私はそう解釈した)、変更可能なものを変えて行く勇気、そして、変えられるものと変えられないもの、この二つの違いを知ることのできる知恵を神は与えてくださった。 電子機器類から離れて、頭をクリアーにしてカート・ヴォネガットの” Slaughterhouse-five ”『スロターハウス5』を読んだ。自分の頭だけでは読みこなせなくて、ネットの力に頼りたくなるが、敢えて人の解説に頼らずに再び読んで、解釈を試みようと思う。

一年ぶりにカラーキャリブレーションをする

色に敏感であるべき仕事をしている人はディスプレーの色調を一週間、一か月毎に調整すべきなのでしょうが、ここにきてやっとキャリブレーションをしました。と言って、それを済ませたら格段に何かが変わったどうか、私の目は判断することができません。定期診断を済ませると、次回まで安心するようなものでしょうか。 同じイメージを、レノボデスクトップ、Sonyノートブック、iMac,  アップルノートブック、iPad, Nexusで見てみましたが、どれも少しずつ色合いが異なります。少なくとも、印刷に回した時に、驚きを最小限にできるのではないかと思っています。

誰もが英語に苦労している。台湾から出願された英語の特許文

ドイツで(?)出願された特許を読んだ娘からのリポート。 台湾の会社、又は、個人が車の盗難防止装置の特許出願をしたんですが。。。。 もちろん、車を盗まれないようにと書いているのですが、車の所有者たちが盗まれないように、とも読めてしまいますね。もしかしたらカージャック防止装置? Cars are indispensable for modern people. Car owners may install a burglarproof apparatus in their cars to protect them from stolen. Google Translation 車は現代人のために不可欠である。車の所有者は、盗まれたからそれらを保護するために、自分の車に盗難防止装置をインストールすることもできます。 出だしは立派ですが、次の文はGoogleの翻訳コンニャクも困ったみたいですね。

米語にない表現 - ”Where did you read?" 

日本の中学校に行けば、誰もが、where, did, you, readという各々の単語をごく初期の頃に習う。だから、 Where did you read? と英語を話す人に聞かれたら、そんな簡単な文、お茶の子さいさい、「どこで読みましたか」と理解して、その答えを探すと思う。しかし、何か変な落ちつかない文だ。読んだ場所を訊いているにしても、「何」を読んだのか、その部分が抜けている。これをドイツにいる娘にテストされた。 「主にイギリスでだけど、"Where did you read?"って人が言ったら何を訊いているのか分かる?」と。 はっきりとした目的語がない文だから、「前後関係がはっきりしないとね、、、」と言ったら、 「"I read history at Oxford"とか、"I read English at King's College"というような答えが来るの」と彼女は答えた。 「へー、そうなんだ、聞いた事がない。知らなかった」 「つまり、read=study at universityっていうことで、どこの大学に行ったかを聞いているのよ」と言って、彼女のイギリス人の知り合いの話を少しした。あまり愉快なできごとではなかったらしい。 サーチしてみたら、幾つか出て来たものの、余り多くはなく、オックスフォードとケンブリッジのカレッジに関係するものばかりだった。圧倒的に、歴史、英語、古典、法律についてだった。アメリカでは、法律を除くと、就職に困る分野ばかり。これらは読む学問みたいなものだからread=studyで納得しやすいが、物理、建築、コンピューターサイエンス、医学などはどうなのだろう。何を専攻しようが、教材を読まずに勉強はできないのだから、readでよいのだろうか。そういう疑問が湧いて来たので、辞書を調べてみたら、 Oxford Dictionaryでは http://www.oxforddictionaries.com/us/definition/american_english/read?q=read chiefly   British   study (an academic subject) at a university: I’m reading

日本だけではない少子化。インターネット、スマホは子作りの敵?

少子化は日本やヨーロッパ先進諸国だけの問題と思われがちだが、データを調べてみたら、そうでもなく、世界的傾向のようだ。数字を見て、いろいろ想像してみると面白い。世界銀行2011年版の出生率を比較すると、 台湾 (1.1) 香港, 韓国、シンガポール、ハンガリー (1.2) ポーランド、ルーマニア、ラトビア (1.3) その後に日本、ドイツ、イタリア、スペイン、チェコ、オーストリアが (1.4)と続く。 人口増加対策の一人っ子政策が功を奏したか、或いはそうでもないのか、中国は (1.7 ) アメリカ、オーストラリア、イラン (1.9) フランスを日本のお手本にしようと騒ぐのは出生率が(2)を超えているからだろう。 イギリス, アイスランド (2) アイルランド、ニュージーランド (2.1)  働く母親に思いやりのある北欧諸国でも(2)を超えている国は見られないので、アングロ系は大健闘していると言える。どういう風に健闘しているのか分からないけれども。情熱のスペイン、イタリアでさえ、子作りとなるとダンマリ系のアングロに負けている。 驚く事に、子供がぞろぞろ路地から出てきそうなバングラデッシュ(2.2  )や、そのご近所のインドでも( 2.5)程度だ。ローマクラブで、このまま行くと地球は人間が溢れかえって、資源が枯渇すると危惧されたのが嘘のようで、数字で見る限りはその反対。むしろ世界的に減少傾向にある。しかし、食物が不足しているエチオピア(4.8) 、イエメン(5) 、ソマリア(6.8)で出生率が未だに高く、また、戦の絶えないイラクで(4.1)、年中、警戒体制にいるイスラエルで(3) という数字が出ているのはどういう理由だろうか。 国情が安定しているアジア各国で一様に子供を作らない傾向がある。教育にお金がかかる、競争が激しいなど、理由は沢山あるのだろうけれど、ふと、インターネットとスマホにかじりついて、「Facebookやゲームやってる方が異性と時間を過ごすより楽しい」と言っている若者が多いのではないかと、ハイスピードインターネット網とスマホの浸透度の数字を見てみた。 香港      インターネット世界ランク 1位 スマホ浸透度 2位 シンガポール              6位        1位 韓国       

日本のために「産休と子育ては会社に迷惑をかける」なんて思わないで

急用で日本に行く事になり、決めてから10時間後にオースティンを飛び立った。ダラスから成田行きのアメリカン航空機内で、隣に座った若い日本人女性と「観光ですか?」という質問から会話がスタートした。とても気持ちの良い話し方をする人で、しっかりしているなあ、と感心したら、25歳の彼女は一人でブラジル奥地まで(サンパウロから飛行機を乗り継いだ)仕事ででかけていて、それが終わったので、30時間乗り継いで家に帰るのだと説明をした。 今から何十年も前、私も25歳の時に、初めて会社から送られてニューヨークに3ヶ月間滞在して、現地オフィスの助っ人のような仕事をした。年齢的にちょっと仕事が分かって来た時なので、刺激的で働くことが遊ぶことより楽しかった。その頃は、誰もが自分の働いているその会社は永久に存在すると思い、ビジネス環境が変わるなどとは想像もしなかった。その頃の25歳は今の彼女と比較すると比べ物に成らない程、ビジネスに於いては幼稚だった。 これからの世の中は集団に守られることは期待できないフリーエージェントのような厳しい働き方になると思う。アメリカでは既にそうなってきていて、定期的に自分の売れるスキルを見直し、勉強し続けないと振り落とされるというような事を言うと、大前研一さんの本を出して見せた。彼は5年毎に見直せと本の中で言っておられるようだ。 「私もずっと、この製紙関係の仕事を続けようとは思わない。できたら教育関係をやってみたい」と言った。結婚と子供の事はどういう位置づけ?と訊くと、 「結婚もしたい、子供も作りたいけれど、会社に迷惑をかけるから」と歯切れの悪い答えをした。 これだ! これが少子化の原因だ。 「あなたのような優秀な人が、会社に迷惑をかけるなんて考えちゃいけません! 会社単位で迷惑なんて言っていると、いつまでもマーケットが縮小し続けて、日本は消えてしまいます。だってモノやサービスを買う人がいなくなっちゃうでしょ、会社は子育てする女性社員にありがとうと言うようにならなくちゃいけない」と政治家みたいに声を張り上げたのだが、国民全体で考え直さないと少子化問題は解決しないと思う。小手先の託児所と手当を増やすことでは十分ではない。特に仕事もできる優秀な女性を物理的だけではなく、感情的にサポートするか。私、産めよ増やせよの国粋主義者みたい、アメリカ人と結婚して

ブッククラブ(読書会)がGeneration Y の間でソーシャルツールになった

アメリカの若者は本を読まないのだと思っていた。昨今は大学の多くが図書館のスペースを減らして、メディアルームに変え、そこで学生は居眠りをしたりしている。 考えたことや意見は顔を突き合わせて話し合わずに、ソーシャルメデイァ一で発信し合うのだと思っていた。それが、つい2,3日前に、 「今度のブッククラブ(読書会)はオスカー・ワイルドをやる」と24歳の長男が言った。 それを聞いて、椅子から落ちそうになった、というのはオーバーだが、とにかく驚いた。 彼はある意味、今のアメリカの英語教育の犠牲者かもしれない。特に高校では本を深く読む楽しみ方は脇に置いて、作品の解読を素早くできるようにトレーニングしている(ように思える)。生物のクラスのように、登場人物の性格や関係を解剖して、それをまとめる宿題を出されたりするうちに、本を読む=苦行と感じられる若者がいても不思議ではない。それを上手にできる学生、また、上手に教えられる先生も沢山おられたけれども、彼の場合は生憎そうではなかった。 教科書、本、新聞、雑誌などを開くことは稀で、殆どの情報はインターネットから収集しているようだった。「本を読んだら?」などという時期はとっくに過ぎて、余計なお節介。大方の若者がそうであれば、彼もその世代の一人なのだ、と理解していた。 それが、どこでどうなったか、読書会に参加しているらしい。オスカー・ワイルドの次はハックスリーの「素晴らしい新世界」"Brave New World"を読むのだと言う。この本も高校の読書リストに入っていた筈。「やだなー、つまんねなー」と、その頃は思っていたに違いない。どんな仲間と読書会をしているのか分からないけれども、きっとどのメンバーも宿題のプレッシャーがなくて、単に楽しみのための読み物としてページを開いたら、面白くて、大変な発見をしたのかもしれない。 読書会の間、スマホはどうしているのだろうか。ポケットの中で、珍しく一人で暗く眠っているのだろうか。

バイオメトリック認証チャレンジ - IEEE(電子電気学会) 9月号会報より

アメリカに来てから私は2年前迄、ずっと期限なしのグリーンカードを使っていました。移民局は新しいバイオメトリック認証ができるカードに切り替えることを勧めていましたが、古いカードを使っても違法ではありませんでした(今も合法かどうかは、分かりません)。日本から帰った時にロスの空港で堂々と入国検査官にカードを見せたところ、彼は、 「この若い頃の写真と、今のあなたはかけ離れていて(ガーン、ショック)、とても同一人物には見えません。そろそろアメリカ市民になるか、新しいバイオメトリックスのグリーンカードに変えた方がいいですよ」と言いました。とても正直な人ですね。 取り替えるのは面倒だと思いましたが、この先、どのような出来事に遭遇するかもしれず、そんな時のIDが、長い黒髪に口元の締まった写真で「このグリーンカードは誰のものだ」などと言われても困ります。納得して新しいものに替えました。450ドルくらいの手数料で有効期間は10年です。 ところで、例の生体認証、この私が若返りたいと整形手術を受けたらどうなるのでしょうか。整形手術はモノによっては認証の専門家にもチャレンジらしいですね。 普段は読みもしない、IEEE ( 電子電気技術学会)の9月の会報に "The Next Biometric Challenge: Medical Alterations"という面白そうな記事がありました。 この地球上に同じ人は二人といないという、全くもって単純な考えに基づいて、顔の造作や指紋をデータ化して認証に使うのですが、悪い人たちはさっさと自分の顔形、指紋なども取り替えてしまうらしいです。 日本から国外退去をさせられた27歳の中国人女性は2009年に右手と左手の指紋を取り替えて、再び入国を試みたと、その困った例として挙げられています。手術費用は1万4600ドルだったそうです。それが、実例として記載されているということは、この人の努力は報われなかったのでしょう。 「あのねー、右と左の手の指紋を交換してもね、あなた、右左に関係なくデータはちゃんとあるのよ」とか何とか、鋭い日本の入国審査官の目を誤魔化すことはできなかったのですね、きっと。 「いいわよ、次回は手と足を交換するから」と言うかもしれません。アリゾナ州では、麻薬関係者が2万ドル也で、足の裏の皮膚を指に移

音沙汰のない、戻ってきたインターン

「親方の下に戻って職探しを続けろ」と言われて、8月に戻ってきたインターンは、前と比べて明らかに太めになっていた。本人も認めていたけれども、そうなる生活をしていたのだろう。戻ってきてからは朝10時から4時まで、私たちのオフィスで、お仕事の職探しとJava Scriptの本を読んでいた(みたいだ)。 3日前(9月9日)、月曜日の午後のこと。黒いスーツに白いシャツ、ネクタイでオフィスに現れて、前にインタビューに行った会社から再び会いに来い、とメールが来たから行って来ると言う。 「プロフェッショナルに見えるよ、頑張って行ってらっしゃい」と送り出した。 その後、どうなったかさっぱり分からない。 二度目のインタビューがうまく行って「明日から、出社しなさい!」と言われて、「ほいきた!」と火曜日から働き始めているのか、断られてふさぎ込んで穴に潜り込んで出てこないのか、何も分からない。私たちは彼を雇っている立場ではなく、頼まれて「見習いとして居させる」というスタンスなので、彼を探し出して来て、 「こら、真面目に働け」とか、「どうしたの、オバサンに気持ちを話してごらんなさい」という責任はない。でも、自分の子供と同じような年の男の子だし、この年代の子、特に男の子たちが職探しに苦労しているので、何とか手助けしたいとも思って、できるだけのことはしている。 しかし、これは私の一方的な思い込みで、自分の子供も含めて、若者は「年寄り」が面倒をみてくれているなどと省みることはしないだろう。自分のことだけで精一杯だし、私自身も若い時には不遜で無礼な人間だっただろうと思う。 彼のインターンシップは、親がアレンジしたものだった。 ゲームデザインの学位を手にしたものの、ぐずぐずとして職にありつけずに、レストランで下働きをしていた。彼自身は、 「父親がファーストフード産業にいたから、それを体験したかった」と私に説明した。 父親が、そろそろ、別の事をしたらどうかと、同じキューバ系でテック業界にいる幼馴染に「誰か雇ってくれる人を探してくれないか」と頼んで、その幼馴染がデイヴに、「インターンとして使ってみてくれないか」と頼んできたのだった。自分を取り巻く「年寄り」が、自分の事を気にかけてくれている、などとは思っていないかもしれない。父親の友達は彼のために自分の子供の部屋をあてがって、部

テック企業上級職のユニフォーム

"Tuck your shirt in" 「シャツの裾をきちんとズボンに入れなさい」と、東京瀬田のインターナショナルスクールで、長男はいつも叱られていた。グレーのズボン、白いシャツ、ネイビーのブレザー、それに赤いネクタイが制服だったのだが、どういうわけかシャツが、いつもはみ出していた。 所変わって、大成功テック企業の上級職にいる人は誰にも怒られないせいか、シャツの裾をひらひらさせて人前に出ている。一種のファッションというか、上級職制服みたいにも見える。 Apple Craig  Craig Federighi  and Tim Cook tuaw.com Phil Schiller Eddy Cue アップルの上級職制服はジーンズ、シャツの裾をひらひら、それにシルバーグレーの髪の毛 Google Larry Page, Erich Schmidt, Sergey Brin aunitedworld.net 隣村に居を構える大成功者のGoogleのお三方はシャツの裾をきっちりズボンに入れて、しかも、しっかりベルトで締め上げている。アップルではネクタイ"No No No"かもしれないが、Googleでは、それも在り。 Amazon Jeff Bezos socialmediabiz シアトルはカリフォルニアより涼しいというのが理由か、ともかく Jeff Bezos氏はジーンズ、白シャツ、或いは水色のシャツにネイビーのブレザーでいつもまとめている。同じブレザーを着ても、我が家の長男のようにシャツの裾をはみ出させずに、すっきり決めている。 Sony Executives ソニーの幹部職員は黒の背広(スーツというより背広。たぶん上質)に白いシャツ、それにネクタイ。誰が誰かはっきりわからない。サラリーマンの伝統的制服がしっかり受け継がれている。 Taizen Association forbs.com 業界団体の方々に於いては、流石に企業色は表に出ず、黒いスーツ、シャツ、ベルトで締め上げて、ネクタイをしたりしなかったり。 ネクタイ派はNTT Docomo, France Telecom, Sumsun サンネクタイ派はHuawei, Linux

戻って来たインターン

ちょうど2ヶ月前くらいにインターンシップを終えて、フロリダに行ったり、コロラドに行っていたらしいインターンが戻ってきました。 結局、仕事を見つけることができなくて、足りないスキルを親方デイヴに見てもらいながら職探しをするようです。一人で部屋にこもってばかりではどうにもならないと考えたようです(親方の元へ帰れというプレッシャーが周りからあったみたい)

同じ事を50年やり続けられる幸せ

50年も同じ事をやり続けるのはしんどいだろう、と普通は思われるかもしれない。けれども、そうできる人はとても幸せな人で、今は絶滅状態に等しい稀な人種と言えるかもしれない。 Mick Jagger and Keith Richards Now and Then ドイツの雑誌Sternに載っていたミック・ジャガーとキース・リチャーズのミイラみたいな写真を見ていいなあ、と思った。若い時の写真を一緒にPhotoshopでくっつけて見ると、皮膚はひからびて皺だらけでも、ちょっとした首の傾け方などは同じで、本質はちっとも変わっていないだろうと想像できた。 若い時と同じようにぴちぴちのタイツみたいなズボンを今でも穿ける体を保っているのがすごい。同じようにハイテンションでステージを動き回れるのがすごい。ド派手なシャツ、スカーフ、ブリンブリンが似合っていて、目の毒だから止めて欲しいと思わせないのも良い。それより何よりも、ローリングストーンズがやって来ると言えば、世界中のどこに行っても超一流のステージに迎えられるのが凄い。 同じ事をやり続けていると言えば、ベンチャーズはどうしているだろうか。今はグレーか、肌色の頭(=ハゲ)になってしまったオジさんが子供の頃、箒を抱えて、テケテケテケテケテーとエレキギターを弾く真似をした。ベンチャーズはアメリカでは忘れられてしまったようなグループだけれども、日本に毎年巡業に行くような記事を週刊誌で見た事がある。リラックスしたアロハシャツ姿で、前橋文化会館や、何とかグランド温泉ホテルみたいな会場で演奏して、結構楽しそうな写真が載っていた。おそらくローリングストーンズと同世代のミュージシャンだろう。 試しに、Googleでサーチしてみたら、2013年の日本公演のスケジュールが出て来た。やっぱり彼等も続けているんだなあ。 「夏がきた。じゃ、今年も(日本に)行って来るか」という具合に、待っているグレーと肌色の頭のファンに接近して演奏を続けているのではないだろうか。羨ましい生き方だ。

夏のインターンシップが終わる。静かな夏の終わり。

去年の夏と違って今年の夏は技術系のインターンを四人取りました。そのうちの二人は春からの続きで、6月末に一人は学校に行くために、もう一人は予定の次期が来て終わりにしました。 シンガポールからテキサス大学に留学中(去年もシンガポールからの留学生がインターンシップを取っていた)の女子大生は、毎日9時から11時半まで通ってきました。インターンシップが必修になっているわけでもないけれど、自主的にインターンシップをやりたいと申し込んできて、コミュニティーカレッジで取っているクラスが始まるぎりぎりまで会社にいました。Google App Engineのアプリケーションをデザインして、最後にドキュメントを作って出していきました。 明らかに次のステップのための経験というスタンスでした。 もう一人はビジネスとITのダブルメジャーの学生で黙々と朝10時から午後2時まで働いていました。私には、彼の進み具合がどうなっているのか、さっぱりわかりませんでしたが、最終日の今日、やはり、デザインしたアプリケーションのドキュメントを出していきました。 ディブが定期的にミーティングをして、親方のように教えていましたが、先週、デイヴがコンファレンスで留守にしている間に、 「どう、このインターンシップは役に立った? 何か得るものはあった?」と聞いたところ、 「すごく役に立ちました。ビジネスの単位は今のところ十分にあるので、この次はもっとコンピューターのクラスを取ろうと考えています」と言って、高校の時に教わったコンピューターのクラスのことや、お姉さんが会計士になろうとしている事などを話し出しました。 彼はインターンシップの単位に必要な160時間を過ぎても続けました。去年の夏は、お金を払って学生たちに働いてもらいましたが、お金を貰ったからと言って、必ずしもよく働くとは限らないと知りました。意外なことに、インターンシップをお金ではなく、単位のためにする学生の方が真剣だとわかって驚きました。 学生の数が少ないこともあって、パーティーをするような雰囲気ではありませんでした。二人の学生は毎日、私たちが用意したコーヒーとグラノラバーを静かーに食べていました。

若い女の子が(50歳プラスの男になって)ブログを書いてあげます、と売り込んできた

 を2年前に辞めて、自分の会社を立ち上げたデイヴは、そのことを 「崖から飛び降りる行為」、と言って、 Stepping off the Cliff   というブログを始めました。 ブログをサーチしていて、行き当たったか、キーワードサーチをしたのか、とにかく、女性の名前で会社のメイルアドレスに、早く言えば売り込みのメールが送られてきました。丁寧ながらも、積極的に、  I assure you that it will be an absolutely unique and relevant content so that it proves useful for your readers.  と、「あなたの読者の役に立つコンテンツ」を書いてあげますと申し出てきました。これは二つの点で興味深かったです。 ブログは自分の意見を言ったり、できごと、感じたことを日記風に残しておく自分のものです(でした)。その個人的なことを、昨今はアウトソーシングして、人に書かせている人がいるのですね。上手な書き手であれば、男女、年齢、職業などに拘らず、誰にでも成り代わって、その人が言いそうなこと、言いたいを書けるのでしょう。 twitterや、Linkedinの情報から彼女が若い人であることがわかりました。(写真からは20代後半か30歳代に見える) デイヴは「あれは個人的なブログ、言ってみれば私の日記です(日記ほど頻繁に書かれていなくて、月記の方があたっているかもしれない)。50歳プラスの男の視点で書かれています。twitterのハンドルネームからすると、あなたは50男じゃありません(=あなたには書けない)」と直球を投げ返して、 続けて、「もし、書きたければ、他にもデートやダイエットのブログがありますよ」と返事をしました。 彼女は返事をしてこないでしょう。おそらく、手当たり次第にブログを見つけてはメールを送っているのだと想像します、もちろん報酬を期待しながら。 Linkedinのプロファイルには法律の修士、それもアイビーリーグの学位が、学歴欄に書かれています。びっくり。そんな人が何故、オヤジのブログを書きたいのだろう?  調べてみたら、この学位は一年間で取れることになっているけれども、なんと学費と生活費で8万ドルプラスがかかるのです。学位は取ったものの、適

引っ越し荷物の中にWilliam Crawford (“Bill”) Eddy の手紙を発見。1978年12月の日付。

オフィスに飾った戯画の作者 Bill  Eddy   を何気なくGoogleしてみてびっくり。黙々と漫画を描いているだけの人ではなかったのです。   実にカラフルな経歴を持った人で、William C, Eddy ( 1902 - 1989) A   20th Century Renaissance Man" とWikipediaでは説明していました。"Renaissance man"という言い方をすると、単に「頭が良い」というだけではなく、 ダビンチのように、理工学系、芸術、教養にも優れている 、知のオールマイティーと言った感じです。事実、彼はダビンチのように様々な発明をしたということです。 知らなかったのは彼はUnited States Naval Academy (米国海軍大学)を1926年に卒業した海軍将校で、我が家の末っ子の大先輩だったのです。 Bill Eddy この写真に見える指輪は、おそらく、その年1926年の卒業生だけが持つ、クラスリングで、Bill Eddyはその紋章をデザインしたということです。そして、潜水艦員が付ける徽章は、この彼のデザインを基にしていると言われているようです。もともと耳が悪かった彼は「学校にいる間は読唇術を使って、聴力不足を疑われることもなかったけれども、実際、艦船に乗ると、音が正常に聞こえる事を前提に敵船の位置を測る仕事が与えられて、うまく行かなかった」と後に手紙に書いていました。 しかし、素晴らしいのは、その「出来事、ハンディ」を忘れずに、音を視覚化できる機器を発明し、また、潜水乗組員をトレーニングするシステムを作り上げた教育家でもあり、その他、退役後にテレビ放送技術にも貢献と広い分野で活躍したというから、ルネサンスマンと呼ばれるに値すると思えます。例のHoneywellのカレンダーにする絵は様々な活動の合間に描かれたようです。 これ等の経歴を前のブログポストの続きに書いて終わりにするつもりでいました。ところが、たまたま、今日の午後、引っ越し荷物を開けていると、箱の一つから二冊の彼の本が出てきました。 前の家の本棚に、これらの本があることは覚えています。が、開けてみた事はありません。そう、その頃ははっきり言って興味もありませんでしたし。何と言っても趣味が違