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5月, 2012の投稿を表示しています

金曜日にネクタイをして出社した若者たち

「金曜日にインターンの写真を撮って会社のWebsiteに載せます」とPR担当者がメッセージをホワイトボードに書いたのは、水曜日だったと思う。 金曜日の朝、ちょっと驚いた。ジョナサンはツイードのジャケットを着てクールに(オースティンは既に真夏のように暑い)現れた。ジェイソンはうす水色の長そでシャツに黒いスラックス、それに黄色のネクタイをしてきた。 建築を卒業したばかりで、去年は上海でインターンをしていたポールは、黒いタイトなスラックス、黒い、つま先が四角っぽい靴、それに黒いネクタイ姿でちょっと遅れてドアを開けた。 「クールにGQスタイルじゃない」と言うと、 「上海にいた時に買ったから、こんな風になった。アジアではみんなタイトな服装をしている」と応えた。 もう一人の建築専攻のニックはポロのストライプのシャツに黒いズボンで、ポールのようにシャープなGQスタイルではないが、ベージュ色のジャケットを持ってきた。一人だけ、年上のネイサンがポロシャツ姿だった。 社長のデイヴはこのところずっとスラックス、サスペンダー、白いシャツにネクタイ姿で働いている。こんな服装は今時、銀行、保険会社、弁護士事務所でしか見られないのではないだろうか。ハイテク業界のエグゼクティブのユニホームはジーンズ、水色か白のシャツ(ネクタイ無し)、それに濃紺のブレザー(スポーツコート)だ。デイヴも会社を’辞める直前はこんな服装をしていた。そして、そのずーっと前、東京に転勤していた時にはグレーや濃紺のスーツを着ていた。 同じハイテク会社でも、サラリーマンではなくて、つい最近IPOを果たして大金持ちになったFacebookのCEOはそんなアップタイトな服装をする必要がない。ペタペタ、サンダル履きでもスエットシャツでも裸足でもなんでもござれだ。社員もジーンズにただで貰ってきたTシャツ、大学の名前の入ったスエットシャツなどを着て、「僕らには着るものよりも、大切なことがある」という行動が普通とされているのではないだろうか、推測だけれど。「早く大人になれ」と、ズッカバーグのことを批判する人もいるが、その服装はAppleの創始者のトレードマーク、ジーンズに黒いタートルネック姿のように、強い自己主張と計算があるからだろうと思われる。賢い彼は、知っている。日本の首相官邸に挨拶に行った時にはちゃんと黒っぽいス

若さ+頭脳+美貌を兼ね備えた起業家。Birchboxの創始者

Birchboxの化粧品サンプル  私はBirchboxの通販メンバーになっていた。エリカが母の日にプレゼントしてくれて、これから毎月一回、幾種類かの化粧品のサンプルが小さな、可愛い箱にゆるゆるに入れられて(サンプルは爪ほどの大きさで、箱詰めされているの表現は会わない)送られてくるのだそうだ。ふた袋のティーバッグも入っていた。 外に出て働くようになったのだから、身ぎれいにしてね、のメッセージかもしれない。いずれにしても、可愛いし、創始者の頭の良さには恐れ入る。この、一箱のサンプルは10ドルで、別に忘れてしまうような値段だ。それらのサンプルは、スーパーで売っているようなつまらないブランドではなくて、ちょっと試してみたくなるようなもの、デラックスそうなもので、そのサンプルが気に入ったら通常の大きさの製品をオンラインで注文できるようになっている。 おそらく、サンプルはただで手に入れることができるだろう。もしかしたら、マーケティングをしてあげます、と言って化粧品会社から手数料をチャージしているかもしれない。サービスの購買者からは手数料+郵送料をチャージして、その上、化粧品が売れればそのコミッションが入るし、ウェブに広告も載せられるだろう。一粒で二度おいしいではなくて、製造コストゼロで、何度でもおいしい手数料が入るシステムになっている、と思う。それ以上かもしれない。 ウェブをサーチしてみたら、アラサ―のハーバードMBA取得者が2010年に始めたものだとある。そして、その人がとても美しい。昨今は、若さ+頭脳+美貌が起業に必要かとも思えるほどで、ちょっと妬ましいくらい。

部屋のドアを取り払った長屋スタイルのオフィスは今のところ大成功

「ほっといてくれ、結果はちゃんと出すから、それまで黙っててくれ」の環境で生きてきたデイヴと石器時代に東方で働いただけの私が、ヘリコプターペアレンツに育てられた世代の若者10人(全員テキサス大学生と卒業生)を率いて働いてもらう。うまくいく自信は全くなく、オフィスに移った21日、夜遅くの帰り道にはちょっと弱気になった。「なんか、みんなやる気があるかどうかわかんないなあ」という不安が募った。 おそらく彼らのほうも、デイヴと私のことを「えっつー、家具の組み立てなんかさせるんか、変だよなあ。こいつ等、何考えてるだ」と内心思ったことだろう。また、初めて会った人たちと9時から5時まで一緒にいること自体が疲れたのだと思う。 家についてから、私とデイヴは傾向と対策を話し合った。 この世代の人は、「ほっといてくれ、自分で考えてやる」世代ではなくて、親やコーチに年柄年中、どのようにゴールに到達するのかレールを敷かれて、引っ張られてきた世代だ。だから、ゴールを設定して、それをやる目的は何なのか、いつまでにどのような手順でやるのかを示すことが最も重要だという結論に達した。それも日を待たずに翌日から。 各々のインターンに週単位の、すぐに取り掛かれる課題を与える。 同時に、中長期でアタックする課題も設定する。 月曜日の全体のミーティングでステータスを報告する ということを決めて、私はOffice Depotに壁にかける予定表を買いに行った。デジタルカレンダーとは別に、部屋の壁に締切日と課題を書き込もうと思ったのだ。2人のITのインターンがやるべきことは直ぐに、分かったが、残りはちょっとした工夫が必要だった。が、何とか各々に割り振る仕事を見つけた。そしてデイヴが全員にEメールを出した。 二日目は、社内的なコミュニケーションの取り方と様々なアカウントの登録、サブバージョンとトラックシステムを教えた。 「この人(私のこと)はテクニカルな人ではないけれど、彼女でも使えるので皆にはちっとも難しいことではありません」とデイヴは開口一番説明した。事実、若いデジタル世代にはちっとも難しいことではなくて、問題はあるにしても、四六時中「なんか、わかんない」と繰り返していた私とは違って、すんなりと教えられたシステムを取り込んでいた。 三日目になったら、突然何かが動き出した。

Asatte Press Summer Internship 一日目

Room2 チームワーク Room3チームワーク Room1 監督者 Room1チームワーク R00m2 チームワーク ゴミに囲まれる社長 Room1 の室内 Room2 レイアウト Room3のレイアウト 3部屋に配置されたインターンたちが、協力してIKEAの家具を組み立て、レイアウトを相談して、何枚も何枚もある書類を書き込み、サインをして、今日が誕生日のJasonのために買ってきたバースデーケーキを食べて、一日目はこれでおしまい。

Asatte Pressの新しいオフィス

明日、5月21日から10人の夏のインターンが新しいオフィスに’やってくる。 インターネットのサービスプロバイダーから、サービス開始に一か月かかりますと言われて仰天したり(4、5日の作業だと考えていた)、IKEAのワークテーブルが配達されなかったり、ドラマがいろいろあったが、なんとか最低限のモノが揃った。 訪問者はドアを開けて部屋に入ると、受付嬢の代わりにいきなり社長と会うことになる 或いは、ドアの真正面に座っている副社長(私)と目が合ってしまうかもしれない 3つの部屋(この写真では見えないが、白い棚の右奥にもう一つ部屋がある)には既に10人分のワークテーブルとイス、それに棚が分配されている。が、彼らは自分たちでそれらを組み立てて使うのだとは知らされていない。ふざけるなと怒るか、面白がるか、分からない。 これから徐々に、絵を飾ったり、プラントを置いていくつもりだ。電話は800ナンバーの電話サービスを使う。それぞれの人に当てられた内線番号は個人のケイタイに繋がるようになっている。従って、今までのような電話(Landline)は持たない。ソフトの開発に必要なサーバーも、社内のメールサービスもレンタルオンリー(クラウドソーシング)。サービス料を払うだけだ。インターネットが進んだ分、身軽に通信機能を享受できるようになった。そのインターネットも、一か月も待たずに、注文して二日後に配達された4Gワイアレスモデムを、窓の近くに置くだけ。使用量も驚くほど安かった。眼に見えるラインを独占、占有して喜んでいる会社はあっと言う間に新しい技術に置いてきぼりになってしまう。

Austin Oaksのオフィスに家具が入り始めた

デイヴにとっては自分の会社を一から始めるのは大企業で働くのと別の種類のストレスがあったようだ。とにかく、ちまちまと小さい問題をクリアしていかなければならないのだ。 オフィスを決めて、IKEAの家具を注文して配達してもらうことにしたのだが、話はそう簡単ではないことがわかった。 引っ越しや、家具の配達は週末か、午後5時以降に限る。これは既に入っているテナントに迷惑がかからないようにするためで全く文句はない 引っ越しや配達の業者の保険証書が必要だった。誰でも勝手にビルに入れるわけにはいかないので、身元を保証できる証書が必要なのだ。IKEAで注文した後、彼らが契約している運送業者にコンタクトをする必要があった。直ぐにはおくってもらえなかった 一週間くらいかけてやっと書類も揃い昨日の夜、配達を待っていた。元気な感じのよいお兄ちゃんが二人きて、テーブル、椅子、棚などを運び込んで、「これで終わり」と言った。 「待って、机がないじゃない」。机といっても、実はパインの少人数用のダイニングテーブルを使うようにして、14台オーダーした。電話で「10台しかない」と言われていたので、少なくとも、その分は用意してくれたと軽く考えていた。お兄ちゃんたちは「なんにもないんだって。積み込まれていなかったよ」と答えた。 即刻、社長が頭から湯気を立てて長~いEメールをIKEAの担当者とストアマネジャーに書いた。お金をチャージしておきながら、私たちが指摘するまで何も言って来ないのは最低のサービスではないか。21日、月曜日にインターンたちが出社するまでに、何とかワークテーブルを用意しなくてはならない。この一両日中に解決できないのであれば、スウェーデンの本社に文句を言うと。Eメールからも湯気が立ち上がっていたのではないか。お兄ちゃんたちにはちゃんとビール代のチップをはずんだけれど。 大企業ではオフィスを新たに開くとしたら、その専門の係りの人が、候補を探し出してくれるので、「じゃ、それにしましょうか。何日に、何人の職員が働けるようにしてください」で済んだ。特に、景気のいい時の東京での経験が忘れられない。 結局、Round RockのIKEAのしかるべき担当者が、今朝、「全く同じものではないけれども、何とか数を揃えましたので、今夜届けます」と電話

夏のインターンシップ、11人のUTの学生に来てもらう

Asatte Pressの夏のインターンシップ申し込みは数週間も前に締め切ったが、それでもなお応募者がある。ちょっと驚きだった。今朝、ウェイティングになっていたITポジションの学生をインタビューして、彼女にも来てもらう事にした。全部で11人。 4LKのオフィスが13人でひしめき合うことになった。昨日、オフィスの鍵を受け取ったついでに、隣や階下のテナントの様子を見てきた。右隣は小さな、私たちよりも小さなスイートに医療関係のソフトウェアの会社が入っているみたいだ。左隣の小部屋は誰もいないようで、鍵がかかったままになっていて、廊下を挟んで前にはPrivateの札がかかっている。それは空き部屋で借り手を探しているのか、本当にただ、誰かが秘密の空間が必要で借りているのか定かではない。 私たちの直ぐ下は、どうもヘッドハンターのオフィスになっているらしい。「なんか、上が騒々しい、気になる」とエネルギーに満ちた若者の足音や、足腰が太目で重くなった私とデイヴのステップに文句を言う人が出てくる場合はこのヘッドハンターたちからだろう。 21日からインターンシップが始まることになっている。 前に決まっている10人のうち(春からの継続者2人)、3人はまだ働くために必要なIDを提出していない。デイヴが先週金曜日にメールを出したが、うんともすんとも言って来ない。 「ファイナルでメールをチェックする余裕もないのかも。21日の初日には”Haaa~i"とやっぱり書類を忘れて、何も聞かなかったみたいな顔をして現れるかも。何と言ってもMillennialだからね」と呆れ顔のデイヴに話した。 今日のインタビューに来たITの学生は黒いパンツスーツで現れ、皮の表紙のノートを抱えてきた。これから直ぐにでも大企業で働いて大丈夫という印象を与えた。 「あなたのように、プログラミングのスキルのある人が大きな会社(Asatte Pressと比較して相対的に大きい会社)でインターンをできないのが不思議だ。ハイテック関係者は年柄年中、働いてくれる人がいないと嘆いている」と彼女に言うと、 「夏のインターンシップのポジションは本当に少ない」と言った。 現在の平均的な大学生の悩みかもしれない。 が、 仲の良い友達の息子さんはMITに行っていて、去年はIBM,今年はモーガンスタンレーで

海外で子供を日本語で育てて25年

うん、私もSkype出来てうれしかった。今週末は一人でフェアルですごすからまたチャットしようね 今フェアル行きのICEで二席まえに可愛い日本人おじいちゃんが座っています。 乗ってすぐ私に「スキューズミ。ジス トレンイズゴイン ツーフランクフルト?」 って聞いたよ。 ほかのひとには彼のすわりたい席がよやくされていないか。今は野球帽をぬいで、上半身を真っ直ぐにしながらちょっと昼寝 。多分歳おじちゃんたちと一緒ぐらいかな。 Love, えいか On 5/7/12, えりちゃん、 土曜日、Skypeできて良かった! 元気な顔が見られたので安心しました。 昨日の電話のことは心配しないでね、忙しいのだろうと思っていました。 仕事を探すのは大変なことでしょうが、体に気を付けながら頑張ってください(頑張り過ぎないようにね)。 それではまた、近いうちにね。 Love, ママ 海外で子供ができると日本語に夢中になると 、2月に書いたけれども、子供3人を夢中で日本語で育て始めて四半世紀近く経った。彼らは皆、それぞれ状況は異なるけれども、日本語を体に沁みこませて成人した。その過程で「自分の依って立つ文化、バックボーンは何なのか」と大いに悩んだこともあるのだろうけれども、日本文化を西洋文化と同居させて自分を大きくしていった。結果、どこの文化に対しても寛大な見方ができるような人になったと思う。 そこは有難いことに、日本文化が世界的に受け入れられ、誇れるものであったことが大きい。また、人が丁寧で穏やかな暮らし方をしている、そういう素晴らしい人たちと自分が繋がっているのだと感じられたこともあると思う。 ドイツにいる長女とは電話、メール、Skype、全て日本語でやり取りをする。ここにデイヴや彼女の弟たちが加わると英語に切り替わるが、私が話の中心に来ると再び日本語に変わる。デイヴもゴルフの代わりに日本語を趣味(?)にするくらいの人なので、全く問題はない。そこにドイツ人の友達が加わるとドイツ語に切り替え、そのスピードはコンピューターも及ばないかもしれない。 弟二人は子供の時には迷惑顔で日本語をやっていた(やらされていた)が、ここに来て自分で勉強をするようになった。長男は大学のレールからちょっと外れてしまったが、日本語が学校

Asatte Pressの新オフィスの間取り

二週間後には何十年振りかで家から出て外に出て働く。そのオフィスというのは、言ってみれば4LKのアパートみたいな間取りだ。ビルは二階建てで、小さな医療関係の会社や、大学付属の研究機関などが入っていて、とても静かだ。本当に人がいるのか、と疑われるくらいに誰の姿も見えない。 個々の厚いドアがしっかりとプライバシーとセキュリティーを守っているようだ。 今朝、インターネットのケーブルをインストールしてもらうために業者に見積もりを出してもらうことにした。もちろん、前のテナントだってインターネットを使っていたのに違わないので、ビル全体にネット網が張り巡らされているものだと思っっていたら(物理的には張り巡らされているのだろうが)、個々のテナントは自分でサービスプロバイダーを探す必要があった。 おそらく、産業全体にインフォーメーションの重要性が高まり、インターネットに頼る分が大きくなると、ビルのオーナーはインターネットやコミュニケーション関係からは距離を置くポリシーにしたのかもしれない。ビルに通じているケーブルの幹線(?)までは彼らの責任だけれども、そこから自分のオフィスに配線をしてもらうのは個々のテナントの責任になっている。 「どの業者やプロバイダーをお薦めしますか?リストはありますか?」などと聞いても答えない。後で、「入居した時に、あんたたちのリストを見て決めたんだよ」などど言われたくない(=訴訟問題)のだろう。とにかく、探して業者に来てもらった。 ケーブル・テクニッシャンに説明するデイヴ このスイートは弁護士か誰かが使っていたのかもしれない。このスペースは外来者がドアを開けると、すぐの場所でいかにも受付のデスクが置かれていたような感じだ。真四角な部屋ではない。デイヴと私がここにデスクを置いて使う予定をしている。 上の写真でテクニッシャンのすぐ後ろには(右後ろ)ちっちゃなキッチンとなる予定の小部屋がある。流しをこれから取り付けて、冷蔵庫も置くことになっている。 その奥が多目的の会議室。二つの壁を真っ白に塗ってもらった。プロジェクターのスクリーンに使用するためだ。 Room1 窓なし いかにも誰か”ボス”が使っていただろうと思われる広い窓のある部屋。壁にも飾り