Annual Boy Scouts Popcorn Fundraiser ドアを開けると、小学生の男の子がボーイスカウトのポップコーンの袋を持って立っていた。 「ポップコーンが届いたのね」 「はい!!」と元気よく返事をするが、それ以外のことは言わない。一緒に付いて来た妹が、 「あのね、Thanksgivingにはママの家族が来たの。沢山の人が集まったのよ」と、ポップコーンには関係ないが、会話の空白を埋めるように私に説明した。お父さんが、 「言わなくてはいけないことがあるだろう」と男の子に促すと、これから重要な案件について報告しますと言わんばかりに、大きく一呼吸して、 「ポップコーンの売り上げの70%はボーイスカウトの活動のために使われます」と説明した。 彼はこの説明の内容を全く理解していないだろうし、説明の必要性も分かってはいないだろう。が、ポップコーンを買ってくれた人にはそれを言うようにスカウトマスターから言われていたのだろう。とにかく、オーダーに従ってやるべきことをやった。 今にして思う。私は我が家の子供たちのせっかくのソーシャルスキルの訓練チャンスを逃してしまったと。デイヴはいつも忙しかったし、子供と一緒にドアを叩いてモノ売りをするなんてとんでもないことだったろう。 毎年この時期になると、ポップコーンを売る必要があった。ボーイスカウトの年中行事で、確か、幾らくらい売るか、ターゲットが課せられたと思う。男の子二人が同時にボーイスカウトをしていたので、私の友達と「バーター取引」のように、「じゃ、私があなたの息子さんから買って、あなたがうちの子から買って」というようなやり取りをして、残りは自分で支払って目標額を達成していた。 馬鹿なことをしたものである。子供たちはそれを見ていた筈だ。 本来は子供が自分で近所を回って注文取りをする筈が、子供が乱暴をされたり、危険な目に会う可能性があるので、必ず親が一緒に行くように、と注意されると、それは親の「お仕事」になった。中には職場の同僚に一斉にEメールを流して注文取りをするような親もいた。 しかし、よく考えてみると、子供がよその大人に ‐ 挨拶をして ‐ ファンドレイザーの趣旨を説明して ‐ 買ってもらう(達成感を味わう) ‐ 断られる(ふて腐れずに続ける) ‐ 挨拶をする
Texas Hirame at Asatte Press Inc, Austin,Texas