スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

2014の投稿を表示しています

人を簡単に解雇できるシンガポール

「シンガポールでは簡単に人を解雇できます。その日のうちに辞めさせて、しかも解雇の特別手当のようなものは要りません。日本やヨーロッパと正反対ですね。」 と、東京でHRを担当していらっしゃる女性から話を聞いた。宿泊中のホテルのランドリールームで軽くおしゃべりするうちにビジネスの話に発展したのだ。 彼女はアメリカのボストンにある会社の日本支社で働いていて、シンガポールに出張でよく訪れるとのこと。 「文句は出ませんか?」 「出ないですね。あっさりと辞めて行きます。日本だったらもう大変ですよ。本社の方は、シンガポールみたいに何で手早くできないんだ、って言うし」 「次の仕事が簡単に見つかるからかしら?」 「そうかもしれないですね。あっ、それから、シンガポールって税金がすっごく安いんですよ」 「ビジネスがやりやすいようにかな」 「個人の所得税なんかも8%くらいだったと思う、新入社員なんか3%くらいで、もらったお給料まるまる使えちゃう。 シンガポールの同僚と話していたら、彼女『29歳で結婚もしていないし、する予定もないから、将来のためにコンドをかった』って言うから、幾らだと聞いたら1億2千万円だって。たったの29歳の女性ですよ」 「なるほど、それで納得。新聞の不動産広告を見ていると、650Sqfで、ワンルームに書斎付きで1億円越えるんですよね、それが完売間近なんて出ているの。バブルでしょう、どう考えたって」」 「5年前は6000万円くらいだったから、これからも値段が上がっていくって期待してるんでしょうけれど。。。」 島中の高層のコンドやアパートは個人が、オフィスビルは企業や投資家が値上がりを期待して買ったり、建てているのでしょう。 「様々な企業の本社もどんどん東京や香港からシンガポールに移ってきていますよね。赴任者も安全で住みやすいと好評ですし。それに、こちらの人はすっごく良く働く。それも、女の人が。彼女たち、子供がいてもメイドや親に見てもらうから、泊まりの出張なんかも、ばんばんしちゃう」 「でも、はっきり言って、ここはお金関係はいいかもしれないけれど、それ以外は何もない所ですね。芸術なんかほぼゼロ。博物館、美術館の内容なんて見るに足らない。映画もハリウッドの子供向けが5本くらいしかない。コンサートも無い。オフィスに行って、お金を数え

シンガポールで進む高層公共住宅と発展計画

Newly built Public Aprtment Buildings (HDB Apartment)in Punggol, Singapore Punggol Park Punggol Station on December 25, 2014 3週間のシンガポール滞在で行動起点はホテルのあるClarke Quayだが、地下鉄に乗って、北の終点Punggolに何があるのか見に行った。 そこで見つけたモノは数え切れないほどの公共住宅群。既に終わった駅周辺の信じらない数のアパートだけでは十分ではないらしく、公園からは沢山のクレーンと工事中のビルが見えた。クリスマスの朝の駅は人影がなく、駅周辺にカフェと呼べるような場所もなかった。 これからどんどん、そうした生活の場が設けられていくのだろう。駅内には住宅のナンバーと位置が掲げられていたが、写真に収め切れなかった。 住宅群と公園を抜けて、ずっと歩いて行くとマレーシアが目の前に見える海があった。しかし、一体幾つの公共アパートを建てるつもりなのだろう。

シンガポール, 建設ラッシュ。借り手がいなくても不動産投資

Clarke Quay(クラークキー)のホテルのベランダから外を見ると、右側に遠く建設中の高層ビルが二つ見える。ちょっと先のチャイナタウンの一角からも工事音が聞こえる。 グローバルな会社が集まる、既に開発を終えたのではと思える中央地区から、島の端っこの公団住宅地域、Pasir Risに至るまで高層ビル(住宅)が建設されている。 Pasir Ris Central付近 これほどまでにして住宅スペースを供給しないと追いつかないほど人間がいるのだろうか。 仮に今現在、不足していたとしても出生率の低いシンガポールでは、早晩不要な経済的お荷物になってしまうのは目に見えている。無いとしたら、神業的に経済発展をし続けて、人が集まり続けるという条件が必要ではないだろうか。 税金逃れに大量のお金を運んで来て当地に住みたいという人が後を絶たないのは承知しているにしてもだ。 誰かにここんとこを聞いてみたい、と思っていた。そうしたら、ホテルのエグゼクティブクラブでたまたま隣に座った日本人カップルと話すことがあり、彼らの息子さんが金融関係のお仕事をされていて、「青い高層のコンド(マリナベイにある3つのビルに違いない)」に住んでおられることが分かった。 そこからシンガポール経済、不動産のレクチャーを受けた。 「シンガポールのアパートでの入居率は30%くらいのものですよ。今の建設ブームは圧倒的に投資目的ですね」 「で、新しいコンドなんかは平均1ミリオンシンドル(約9000万円)くらいするでしょ、シンガポール人てそんなにお金持ってるんですか?」 「そりゃ、いろんな金持ちがいるし、海外から投資のために来ますからね」と。 それに応えて、デイヴが 「僕たちはテキサスのオースティンから来たんですが、ダウンタウンのコンドは結構な値段で飛ぶように売れる。だからと言って、そのコンドに人が住んでいるとはとても思えない。世界中にいる、0.1%くらいの大金持ちは、ロンドン、ニューヨーク、サンフランシスコ、シンガポールなんかに、投資だけの目的でビルやコンドを売り買いするんでしょうね」 「面白いのは、中国人は風水で投資の時期を決めたりするんですよね。ビルも水の色はお金が流れる(集まる)いい色だというんですね」 今朝のThe Straits TimesのMone

Merry Christmas! from Singapore

Merry Christmas! 「のび太君、僕、光栄なことにシンガポールで一番人気のツリーに選ばれたんだよ」- ドラえもん                             The Strait Times, December 23,2014 Draemon Christmas Tree @ One Raffles Place, Singapore

Executive Club - 知らない人とは話さない

夕方7時頃ホテルのビジネス長期滞在者やクラブメンバーが集まるエグゼクティブラウンジに行く。 シンガポールでは一体にアルコールの値段が高いのだが、このラウンジでは無料で飲めるのと、ちょっとしたサンドイッチやチーズなども出されて仕事が終わってホテルに帰り着いてリラックスするのに最適の場所だ。 グループで来ている人は声高に談笑し、一人で来ている人は本を読んだり、iPadに見入ったりしている。ラウンジ全体がびっちり一杯になる事はなくて、お互いに自分(自分たち)のスペースを確保できるように座っているみたいだ。顔を見知っているからと言って「あっ、どうも」と挨拶するわけではなく、だからと言って敵愾心を持っているわけでもない。 一日が終わって、もう人と係わり合いたくないので、お互いにそっとしておこう、ということなのだろうか。 つまらなそうに口をへの字に曲げて外を見ながらワインを飲んでいる人も、その一人の静かな時間を楽しんでいるのだろうか。 目の前に座っている連れ合いは一日の出来事を逐一報告してくれる。私がいない場合には、この人もやっぱり黙ってキンドルを持ち込んで、ワインを飲みながら日本語の本でも読んでいるのだろう。ここでは、ノルウェイ、スコットランド、ドイツ人などが多いようなのだが、アメリカ人やラテン系の宿泊客が増えても雰囲気は変わらないのだろうか。

シンガポールにいる、あるコンサルタントの生活 - 朝5時40分に起床する毎日

シンガポールにコンサルタントの仕事できている夫と一緒に12月一杯を過ごすことにした。 一日の始まりは朝5時半。滞在しているClarke Quayはまだネオンが灯っている。iPadから流れる進軍ラッパならぬ、軽いジャズ音楽を聞きながら、よろよろと起き出す。 シャワーを浴びて、服を着て、弁当をパックする。その弁当の内容はパン2枚、ハム類、トマトのスライス、グリーンオリーブ。 6時半にホテルのカフェテリアに下りて行くと、3分の1くらいのテーブルは既に埋まっている。夫のように、シャツ、ネクタイ姿の人はそのうちの半分いるかいないか。ロゴ入りのポロに、カーキか、ジーンズを穿いた人たちが多い。 7時になると、タクシーに乗って彼はJurongの造船所に出かけて夕方6時半頃電車・地下鉄に乗ってホテルにたどり着く。 シャワーを浴びてエグゼクティブラウンジでワインを飲みながらリラックス。その後、食事に出かけるというパターンだ。朝6時半にカフェテリアにいた人々がこの同じ場所に集まってくる。 こういう生活を4週間過ごしてオースティンに帰ってくるのだな。 コンサルタントにも様々な種類があるのだろうが、夫のような造船関係のソフトウェアインテグレーションなどは、経営の裁量権を持つBig Guyからは離れた地味目のコンサルティングだろう。「金のなる木」を育てたり「無いモノ」を「あるモノ」に仕立てたりできるホットショットの方々とは違って「石橋を叩く前に、その石橋の作り方」の心配をするような人だ。 いろいろな人がいて、それぞれに合う場所があるということだ。 シンガポールは一体にプラグマティックな社会みたいだという印象を持った。

STEMを勉強したMITの卒業生はヘッジファンドに行った。

久々にヒューストンで旧友に会った。彼女の息子さん、去年MITを卒業した後、ハーバードで大学院のコースをちょこっと取って、それからヒューストンでスタートーアップを手伝っていた。「これから先、何やろうかなあ」と考えていたら、フラタニティーの先輩が、 「お前、就職したいのか、それならうちに来いよ!」とお声がかかって、あっと言う間に「あいつが仕事探してる」というニュースが広がって、30社くらいからオファーがあったそうだ(驚) 結局、その中からニューヨークのヘッジファンドを選んでヒューストンから飛んで行ったそうだ。 ハイテック会社が欲しい彼みたいな優秀で、人前でプレゼンできて体力もあり外見も良いSTEM学生は結局、同じような(brightest)人が集まる金融に行くのですね。これだもの、政府が何を言おうと頭脳筋が発達した人が戦っている金融にお金が流れ込むのもしょうがない。 沢山お金が貰える職に就けて良かったね、と言いたいような、ちょっとがっかりしたような。

アメリカ STEM(Science, Technology, Engineering, Mathematics)学生、ワーカー不足という嘘

アメリカのハイテク産業のトップは年中、理数系の学生不足を嘆いて政府にもっと飛び抜けた(アメリカ人内では見つけられない)スキルを持つ外国人にヴィサを出すように圧力をかけている。ビル・ゲイツは議会の公聴会でアメリカの産業のために是非とも動いて欲しいと強調していた。本当に不足しているのだろうか、という疑問がずっとあった。 不足していると言うのは大ウソで「よく働く優秀な安い若者を雇い続けたい」、特に移民法で縛りの利く外国からの大学院や博士課程を終了した若いブレーンを安く雇いたいという本音をSTEM不足というキャッチーな言葉で隠したのだ。 そういう事は数字に現れてくる。数で言えばハイテク企業はサラリーが高くなり過ぎたSTEM社員をがんがんとレイオフしている。若いモンがもっと安いサラリーでできる仕事を高いサラリーを貰い続けてやっている人は危ない。でも、、、積み上げて来た広範な知識を持つ中堅社員をそう易々と切って捨てていいものか。 この夏、50才前後のレイオフされたIBM社員二人、チップ製造機器メーカーの社員と話すことがあった。特にそのうちの一人は個人的な知り合いでもあり、キャリアーパス、アメリカでの生き方などを考えるきっかけを与えてくれた。 年代的には誰もがハイテク隆盛時代に就職して波に乗って仕事を着実に遂行してきた、アメリカ版の真面目なサラリーマンでだ。人柄も良く、大学や有名大学院を出て典型的なアッパーミドルクラスに属していた。しかし、人も会社も注意していないと年月を経て時代に合わなくなってしまう。 一人はデイヴが50才でIBMを辞めて自分のビジネスを始めたことについて、メールを寄越した。 「レイオフされて(2013年の大規模レイオフ)半年以上落ち込んで、何もできず蓄えも大分使ってしまった。結局ワイフのやっている不動産売買のビジネスに加わることにした。自分に勇気があったなら、君のように自分からIBMの船を飛び降りたのだが、タイミングを逸した。 それに、大きな会社に属しているのは自分で何かを始めるよりはずっと安全だと考えていたからね。実はそんな事はなかったんだけどね。もし、誰か、この界隈で(自分が住んでいる地域)家を売買したい人がいたら知らせてくれると有り難い」 同じ時期にレイオフされたオースティンの知り合いは会社にいてはできなかった分野の勉強に

新品iPhone4S、7ヶ月後の価値は40ドル

モバイルのヘビーユーザーでないので、15ドルのガラケイでも用は足りると思っていたが、目が悪くなってきて、テキスティングが大変なので、ほんじゃ安いiPhoneでも使ってみるかと、前世紀モデルのiPhone 4S 8GBをVirgin Mobileで4月に買った。 $303.09也 アンロック。 月々の使用料はデーター無制限で$40。契約無し。プリペイド。悪くはないと思っていた。 巷はiPhone5 の熱波が漂っていた。時代遅れでも何でもいいと思っていたのだが、話している途中で電話が途切れてしまうのには腹が立った。が、それも命に関わるわけでもないし、不便さは無視していた。困ったのは日本や他の国にでかけた時にこの電話(Sprint用のモデルらしい)を使う事ができない点だった。 Virginのウェブを読むと国際電話ができるし、使用料金の一覧も出ていたので何処にいても国際電話ができるのだと勝手に思い込んでしまった。大間違い。アメリカから海外に向けては電話をできても、海外のローミングは不可能だったのだ。 近く、また、海外に出かけることが分かっているので、「どうしたものか」と問題を先送りしつつ考えていたら、オフィスに若い二人の男性がセールスに訪れた。T-Mobileからの人で、ビジネス顧客のプロモーションを展開しているのだと説明した。早速、海外で使いたいと言うと、 「よく聞いてくれた」とばかりに喜んで、T-Mobileではそれが可能で、hotspotの機能もついていると言う。 iPhoneは売りたがらなくて(何か大きな理由があるのだろう)初めにSumsunを勧めてきたけれども、 「娘がSumsunでひどい目に会っているので買うなと言われているので、それはだめだ」と言うと、LGと中国製の何だったか大きいスクリーンのモノを見せた。結局、LG Oputimus L90を買うことにした。$99ドル。月々の使用料はデータ、ボイス無制限で$50。 今のところはこの安いアンドロイドで十分だ。 使用済みのiPhoneを引き取るお店に行くと、 「iPhone4はもう引き取らない」と受付の若い女性に断られたのだが、どういう理由か、 「僕が見てあげる」と言う親切なお兄さんが、「40ドルでよければ引き取るよ、まだすごく状態がいいし」と言ってくれたので、即決。結局、計算し

フルタイムの就職が決まって働き始めたと元インターンからお礼のメールがあった。嬉しい。

2013年の夏、6月から8月末までインターンとして私たちの会社で過ごしたテキサス大学の卒業生からメールが届いた。 Dear Mr. and Mrs.~ I would like to inform you that I had received a full time offer as a Database Programmer / Analyst for a small firm here in Austin ..... ...... ...... I have been working for a little over than a month now. Thank you for allowing me to intern at your firm and teaching me transferable skills. I hope..............  .......... Sincerely, Name シリコンバレーのVCの偉い人を驚かすようなタイプの学生ではなく、与えられた課題を一生懸命に勉強して分かろうとする、という真面目な学生だった。ビジネスを専攻していて(UTのビジネスに入るのはすごく難しい)、そのうちのインフォメーション・マネージメントを中心にしていた。夏の終わりに 「これからどうするの?」と聞くと、 「プログラミングをやった方がいいと思うので、秋のセメスターには早速プログラミングのコースを取るつもりです」と答えた。 今年の春頃、多分、引っ越しをする前だったかもしれない。2つの就職先候補から彼についての問い合わせがあり、そのうちの一社のHRの女性がいろいろな質問をしてきた。 「技術的な側面ではあなた自身が判断をするでしょうから、性格、業務態度について言わせてもらえば、真面目で決して遅刻をしたり、無断で休んだりせず、真摯に学ぶ態度があります。また、回りの人と一緒にやって行ける人です」と答えた。 「おめでとう、頑張ってね。嬉しいニュースをありがとう」とメールを返した。

人の決断、将来の事はコンピューターには分からない

少なくともインターネット上では私の行動は見張られている。 旅行を良くするので、Kayak, Expedia, Booking.com、それに各々の航空会社やホテルのウェブに行って飛行機やホテルの値段を比較をする。 ヒルトンホテルやハイアットなども、時にはExpediaの方が安かったり、また、その反対の事もある。誰もが一番安い値段を提供すると言いながら、案外そうでもない。ホテルの空室状況などをチェックするや否や私のE-mailにその都市のホテルの一覧を送りつけ、何かのウェブページを見ると又もやホテルの広告が。もちろん、この自分のブログなどにも貼付けて私を追いかけてくる。データベースの効果的な宣伝方法というのだろう。 それは分かるとしても、泊まってチェックアウトしたばかりのホテルの宣伝をするのはどうだろうか。また、「その場所のホテルはもう決めちゃったの。予約も済ませちゃったのね」というところまではお利口なクッキーだか、データを収集しているソフトもわからないらしい。しつこくストーカーのように泊まれ泊まれと迫って来る。 もっとも、「この人は支払いも済ませてしまったので、この件についてはどんなに広告を出したとしても無駄だ」と判断できないのか、或は、する必要はなくてスポンサーから広告料を徴収し続けているのかもしれない。この人は決めちゃったのよ、とか、ケチだから、この程度までしか払えないというところまでデータが集められているのなら、素敵なホテルや便利な航空ルートをさっさと見つけて来て提示して欲しいものだ。

IBM Cloud Connectに出かけてみた - BlueMixの説明会

Tech Ranch Austinが何であるのか知らないまま、彼等が主催したIBM Cloud Connectに出かけた。開催日の10月2日の午前中にイベントの知らせが入ったので、まだ間に合う、一体IBMが私たちのようなモノに何をしたいのか、と思いつつサインアップした。 会場になったTech Ranchは起業者とでも言ったらいいか起業したばかりの個人、起業したいという情熱はあるけれども、どこから手をつけたらいいのか分からないという人をサポートする会社(組織)のようであった。 ずっと前、20年前にデイヴが友達とスタートアップした時に入居したAustin Technology Incubatorに行き着く前の段階にいる人たちをターゲットにしているようだ。参加者を見渡したら全部で20人位いたか、そのうちの6人がIBMの職員だった。 しっかりと、飲み物、ワイン、おつまみを出してくれた(Whole Foodsからケイタリングをしたのを目撃) IBM Global Entrepreneur 部門のディレクターの挨拶を聞いて、クラウドベースのアプリ開発のための環境BlueMixを広めるために人寄せをしたていたことがわかった。のんびり聞いていたら、彼が参加者に自己紹介をするように言った。こういう展開は考えていなかったので、困ったなあと思いながら、 「実はこの集まり、勘違いしてサインアップしたみたいですが、とても興味があります。夫は元IBMのソフト開発者だったのですが、知的財産関連の仕事につく事になって、しばらくすると落胆した様子でした。それで、"I ordered him to quit"(辞職するように命令した)」と言うと、そこにいたIBM職員も含めて一同が爆笑した。少しして、 『IBM Partnersのプログラムがどういうものか、どうのようにしたらパートナーになれるのか、その中には例えばIBM Rational Rhapsodyのようなモデリングツールのアクセスなどが可能か調べたかったのだ」と説明した。 他の参加者ではUTのビジネススクールの学生、やはりUTの先生、既に中古車のデータ化を商売にしている人(オジさん)、ご主人がスタートアップに加わったので、ワシントンDCから引っ越して来たインド人の女の子などが混じっていた。 続い

IADC(国際掘削業者協会) Advanced Rig Technologyの会議に出席

IADC(International Association of Drilling Contractors 国際掘削業者協会)の会議に出席した。 開催日:9月16日~17日 開催場所:Moody Gardens Hotel ,テキサス州ガルベストン 会議内容:Advanced Rig Technology Moody Gardens, Galveston, TX 青いピラミッドはアクアリウムで右後方のグレーに見えるピラミッドは植物園。この一角のリゾートホテルが開催場所となった。 今迄、フランクフルトの国際書籍見本市、テキサスオースティンのブックフェア、国際フランチャイズExpo、全米外国語教師のカンファレンスなどに出た。何れの会議でも参加者、出展者、スピーカーの言っている事が理解できない事はなかった。 今回は言語とは関係なく内容が分からない事が予想できたので出席前に石油掘削業界の用語と業界プレイヤーを調べ、送られてきたロスターに目を通して予習をした。分からない事が沢山あった。しかし、スピーカーの話が面白くないかと言えばその反対で興味を掻き立てられるものが多かった。内容は石油掘削の自動化に関わるもので、実例を使ったケースを発表することが多かった。 デイヴは複雑なジャッキアップ型のオイルリグ自動化のリクワイアメントをSystems Modeling Languageを用いて明確化するというテーマで講演した。現在進行中のコンサルティングの体験を基にしたものだ。英語のタイトルは "Untangling the Automation - Untangling the Spaghetti of Requirements Using SysML" 25分の発表の後、10分程度の質問時間が充てられていたが、このやり取りが面白かった。 質問のある人は会場前方に立てられたマイクまで行って、名前と会社名を言ってから質問をする。大抵は 「大変興味深く、有益な情報だった」と挨拶した後 「○○についてはどう考えるか、私の体験では□□だ。サンプル数につてはどうなっているのか」と言うような質問をする すると、 "That's a very good question."と発表者は初めに言って、

Oculus Rift DK2 (オキュラスリフト) バーチャルリアリティ・ヘッドギアを試してみた

Oculus Rift DK2 Oculus Rift DK2がやっと届いた。オバサンも少しエキサイトしている。何しろ5月からずっと待ち続けたのだから。 ニンテンドー、Nintendo 64, PS,ゲームボーイ、 PCゲームなどのために簡単に財布の紐を緩めてしまう息子たちに、「そんなモンばっかりやってると脳みそが腐って馬鹿になる」と言い続けて来た私である。 ゲームをしないでその時間を別の事に充てたら随分違った20代になっただろう、と思ったものの、Oculus Riftについては消費者サイドではなく、「ディベロッパーサイドに加わりたい」と当の息子の一人が言うのだから、正直びっくりした。4月か5月頃だったか。私も大いにサポートして「今すぐ申し込め」とチアリーダーになったのだが、第一弾の1万個の発送には間に合わず、やっと今朝、届いたのだ。 デモプログラムと使い方の説明を受けて、早速試してみた 彼は到着を待つ夏休みの間にBlenderを使って3Dモデリングを習っていた。私が呼んでいたバーンバーンゲーム(ピストルを持って地下室をぐるぐる回って敵をやっつけて点数を稼ぐ)をバーチャルリアリティ化して、アップグレードするのは想像に難くないが、他にも様々な用途(もう少し役に立つ何か)が考えられるだろう。 初期モデルは画面の動きと目の動きに時間差が生じて船酔いみたいになったらしいが、それはなかった。但し、マウスで操作するのはちょっと難しかった。 大海を漂う船のデモは「ふむふむ、なるほど」と臨場感を味わいつつ体験できたけれど、その後勧められたデモは辞退。何故ってよくよく隣を見たら、女の人がジェットコースターのスタートを待っているところだった。 「気持ち悪くなったら、スペースキーを押して」と言う意味がわかった。 このオキュラスリフトの創始者とギアの製品化、Facebookに会社が買われたストーリーが面白い。誰にも邪魔されない時間とある程度の資金を手にすることの方が、詰め込みの高等教育を受けるより重要かもしれないと思わせられる。

「人に強くなる極意」佐藤優 

一年前に買って、読んで感心して忘れて、又読み返して、今度は本に従って実行しようと思った。 怒らない びびらない 飾らない 侮らない 断らない お金に振り回されない あきらめない 先送りしない と題された8つの章で本は成り立っている。「人に強くなる極意」と言うと、人を蹴散らかして、動的に強く生き残るためににはどうしたらよいかを説く指南書のように聞こえるが違う。むしろ、静かにクールに様々な出来事に対処できるような頭を持つためにはどうしたらいいかを8つの視点から教えている。 怒りとは何か、びびるとはどういう事か。 何故怒るのか、びびるのか。 怒るとどうなるのか、びびるのは何故不利なのか。 そのようにならないためには何が必要で、どのような考え方をしたらいいのか。 感情という自分の中に抱えるモンスターをいかに飼いならすか。 流石に元外務省の情報分析官だけに著者の方法は論理的な分析に尽きる。例えば、怒りが沸いてきた場合、それが何処から来ているのか。コンプレックスから出ているなら、何故コンプレックスを持つのか、それを第三者的に分析して紙に書き出していく。そうするうちに冷静になって、違う見方ができたりする。切れて暴走せずに、心のギアをどのようにシフトさせるか、そのアイディアが出されている。 「先送りしない」の章では冒頭で、物事には「先送りしていいもの」と「先送りしてはいけないもの」があると、当たり前だがホッとできることを断言している。そして、つい先延ばししてしまう、そのメカニズムを説明する。 行動経済学の「時間割引率」という説明はなるほどと思わせられ、これがギャンブルとも関係しているというのも面白かった。 先回りではなく、先送りの得意な私は過去、締め切り間際にやっとこさ間に合わせた経験が何度もある。十分に時間を見積もってゆったりと事に望めばいいものを先送りして大慌てで作り上げたりする。 つい最近もあった。9月にテキサスのガルベストンで開かれるIADC(International Association of Drilling Contractors)のコンファレンスで配布される出版物に載せる記事をを半日で仕上げたのだ。デイヴはスピーチと記事を頼まれて、私はグラフィックをする事になっていた。締切日から逆算してギリギリの予定を立て

Texas Sake Companyは日本酒を造り続ける

6月に蔵を閉じるとお知らせ を出したら、(残念がった)ファンや投資家がチームに加わって、酒造りを続けることが可能になったという。めでたい。 継続のお知らせ ------------------------------------------ 2015年3月29日 新旧のテキサス酒蔵の日本酒を並べてみる。左は古いラベル。右の黒ラベルは新オーナーになって、味も変えられた。

清掃会社で働く人に博士号を持つ人が多いと言うのは本当だろうか

ハンサム系で、明らかに毎日筋トレを欠かしていない20代後半か30代の男性がオフィスのゴミを集めに来る。こう言っては失礼かもしれないが、もう少し「素敵な」お仕事に就けるのではないか、と初めて見た時に思った。 そう注目したのはおばさんの私だけで、私と一緒にオフィスにいる男性軍は全く注意を払っていない、そして私の疑問を一笑に付した。 この前、その人が廊下で電話をしていたのだが、何語を話しているのか分からなかった。馴染みのある言葉ではなかった(ストーカーみたいだけれど、話し声は否応なく耳に入ってきた) そんな時に、主に若いテクノロジー系の人たちが「教えて」と質問して答えあうウェブサイトの http://www.quora.com/ に、こんな質問が載っていたのを目にした。 How come there are ~5,000 janitors who hold PhDs in the U.S.? 博士号を持っているのに敢えて掃除人を選ぶ人はそんなに多いの?とも言えるし、それだけ?とも言える。それに対して宇宙物理学者がなるほど、と思わせる答えを出していた。 ちょっと憎たらしい答えだった。 博士号を持つ宇宙物理学者として言うのだが、清掃サービスを将来の職業にしたい。まず、投資銀行でうなるほどのお金を作って、それからになるけれども、掃除人は完璧な仕事だと思える。何故かと言えば、 医学や法科大学に進んだ場合、それはもう医者か弁護士になるしかない。学校に行くのに莫大なローンが残るので掃除人に(なりたくとも)なれない。物理などは博士号を取るのに借金をする必要が殆どないから、後でな~んにもしないで海辺で寝そべっていてもいい。 実際、何人か掃除人をしている人を知っているけれども、彼らによれば、仕事は実に簡単だ。さっさと仕事を終えてもちゃんと8時間分のお金を払ってもらえて、大抵は夜の仕事だから誰にも煩いことは言われない。次の朝にきれいにさえなっていれば、実働時間は誰も気にも留めない。 物理の学説を考えながら掃除を一緒にできる。モップを動かしながらだったら場の量子論を考えるのも可能だが、靴を売りながら、ハンバーガーをひっくり返しながら、あるいはタクシーを運転しながら考えるなんて無理だろう。 掃除人がポカーンとした顔をして

アメリカで中島京子さんをKindleで読む

長年に渡って買い集めた本の処分に音を上げた私は「 本を捨ててiPadだけにしてしまいたい」 と去年引っ越しの時に書いた。 しかし、同時に本のデザインに興味を持ち、紙をめくる感触なども捨て難く感じているのでe-Bookに踏み切れないで、ぐずぐずしていた。我が家の20代の子供たちは既に電子ページを読む方が普通になっているかもしれない。 デイヴがシンガポールの紀伊国屋から中島京子さんの「小さいおうち」をお土産に買って来てくれた。面白くて一挙に読んでしまった後、彼女の他の作品の入手方法を考えた。 1)オースティンの日本人で本を持っている人を探す 2)テキサス大学の図書館に行って探す 3)アメリカの紀伊国屋でオンラインショプ 4)日本の家族に電話か手紙(Eメールのやり取りができない)で頼んで買って送ってもらう 何れも手間暇と経費がかかるか、人様の手を煩わせる方法ばかりだった。ふと、Kindleではどうなるか、と思って調べてみた。 日本のアマゾン、Amazon.co.jpで、アメリカの住人として買おうとすると、地域の制限に引っかかってしまいダメだった。それではと、日本の本籍を住所欄に入れるとあっさりと受け入れられる事がわかった。 支払いはアメリカのクレジットカード(少なくともAmex CardはOK)でかまわない。海外でのカード使用代がかかるが、5セントとか、15セントくらいの単位だ。1冊が5〜6ドル程度で入手できる。それに、文字の大きさを調節できるのが(老眼には)嬉しい。 中島さんのFutonにはお金を払ったが、一緒に買った田山花袋の「布団」はゼロコスト。この他、文豪と称される過去の方々の作品は多くが無料でダウンロードできることが分かった。もう、その辺の本屋の棚には置かれていない昔の本を軽く読み流すことができるのだ。幸せです。 Kindle Book Storeで買ったe-bookはiPadでも勿論読むことができる。 -------------------------------------------------------------------------- 8月19日 Futonには花袋の「布団」が付録として付いている事を後で知った。 紙の本と違って、読み出して、ちょっと一息ついて、あとがきをちらっと見て、ふーん、

Global Entry Card, TSA Pre-Check プログラム

6月末にGlobal Entry Cardの申し込みをした。 5月に日本から帰った時に、ヒューストンで乗り継ぎに失敗。予定時刻どおりに到着したにもかかわらず、入国検査場が予想外に混雑していて、2時間の乗り継ぎ時間では不十分だったのだ。 従来はグリーンカード保持者はアメリカ市民と同じ列に並ぶことができたのに、何時の間にかアメリカ政府は方針を変えたようだ。ヒューストン空港で、たまたまその日働いていた、特定の(入国検査)職員の判断だとは思いたくない。 「あっちの列、こっちの列に行きなさい」と指図する人が、 「グリーンカードの人もVisitorの列に並びなさい」と言ったのだ。反論したが受け入れてもらえなかった。 US Citizen/Resident とVisitor分けられた前は市民以外はエイリアンと区別されていたように思う。 9・11を境にTSA (Transportation Security Administration)は様々な方法を導入して、空港でのセキュリティーチェックを強化してきたが、プライバシーの観点から市民の怒りを買った。が、前もって、 「私は良い人です。悪いことはしたこともないし、これからもするつもりもありません」と宣言して、100ドルを支払って申し込んだ人にU.S. Department of Homeland Securityは Global Entry Cardを発行している。 このカードを持っていると、アメリカの主な空港でキオスクに行って入国検査の手続きができるのと、事前に利用航空会社に番号を登録しておくと、TSA Pre-Checkの乗客として区分けされて、空港でのセキュリティーチェックの時間が大幅に短縮できるのだ。 ヒューストンでの乗り継ぎミスに懲りて私はオンラインで6月末に申し込んだ。2,3日後に審査が降りたが、カード発行はインタビューを経てからになり、私のアポイントは1月半ばになった。テキサスのオースティン界隈の状況は申し込んで半年くらい待つことになりそう。 7月19日から28日までサンディエゴ、オークランド、ポートランドの西海岸の3つの空港を利用したが、この、TSA Pre-Checkの威力はすごかった。ポートランド空港は乗客がディズニーランドで乗り物を待つくらいの列を作っていたのだが、ゴメンナ

若者を愛した情熱的な創業者 - 本田宗一郎さん

今でも、こういう情熱的な創業者がいるのだろうか。夢を語り、若者を鼓舞して引っ張っていける人。現実的で知恵を持つ人。お金儲けだけに走らない。 「若い人が元気いっぱいやらないと」 「若さはいろんな事を解決する基本」 「一生懸命にさせたのは上の小言が無かったから。マッカーサーが来て上の人をいなくした。財界は解体されて、誰も文句を言う人がいなかった」 「会社は本田家のものではない。株主のものである。従業員のものでもある」 小さなエンジンを自転車に装着したものが最初の製品だったのだが、それは妻の買出しのためだった、のだそうだ。作ったは良いが、技術者だから金を取ることができない、だから金を取る専門家を連れてきて、副社長になってもらったと仰る。真に率直で可愛い人である。 「僕みたいな上の指導者が早く辞めないと同じことをやるんじゃないか(若い人がチャレンジする事ができなくて同じ事を繰り返すようになる?)」と言って、若い後継者をみつけて、66歳で社長の座を譲ってしまう。ホンダを退職した友達が何人もいるが、未だに集まるとこの方の話が出てくる。これほど愛された社長というのも珍しいのではないだろうか。

シンガポールからの新聞記事、 家政婦への虐待問題を読んで少子化問題などを考える

驚くことにシンガポールでは5人に1人がメイドを雇っている。 内閣府の調査書 にそう書かれている。 可愛い服を着て秋葉原のカフェで何時間か働くメイドと違って、フィリピンやインドネシアから出稼ぎに来ているメイドたちは住み込みで、びっちりと料理、掃除、子守などの仕事をしなければいけない。 日本では超リッチな家族を除いて「住み込みの家政婦さん」を雇うことなど考えてもみないだろう。それが、シンガポールでは月に3万円プラスで家事をアウトソースできるのだそうだ。 内閣のその調査書には「5人に1人」と軽く書かれているが、それがシンガポールの働く女性の5人に1人なのか、家事を手伝う父親の5人に1人なのか、国民の5人に1人なのか、文章から判断できないのだが、いずれにしても凄い人数のメイドがいることになる。 そうなると、メイドに当たり外れがあることが容易に想像できる。雇い主が探偵を雇ってメイドの行動を調査する(多くの場合、エクストラのお金を稼ぐため休日に売春をする)事が少なくないらしい。問題が出た場合、雇用主の責任が問われるのか。 反対に雇用主に問題があって、ブラック家族で働かなくてはならない不運なメイドもいる。 デイヴがそんなシンガポールの社会的側面をリポートした新聞切記事を送ってきた。 39歳のセールスマネージャー Chia Yun Lingと、37歳のIT マネジャーの夫Tay Wee Kiat は人を使う人格を備えていない。彼らはメイド虐待で告発されたのだが、その罪状を読むと、Chiaは26歳のミャンマーからのメイドに対し 食べ物を十分に与えない 休憩を与えない 払うべきお給料、帰国の費用を払わない ブラウスを脱いで仕事をさせた トイレに行く代わりにプラスティックバッグを使わせた 従わないと人を雇ってミャンマーの家族を殺すと脅した また、砂糖を漏斗を使って無理に流し込み、吐いたものを飲み込ませた これに対して夫の方は、インドネシア人のメイドに 帰国のための航空券は体を売って稼いで来いと命令し、インドネシアの家族を殺すと脅した というものである。二人は裁判で争うと記事に書かれている。 前に 日本だけではない少子化 で、日本より出生率の低いシンガポールは若い人たちが「異性よりスマホと居る(使っている)方が楽し

空気を読まない(=読む必要が無い) Dr.Alのメガネ

Dr.Alに会ったのは業界がJPEGのスタンダードを話し合っていた頃だと思う。彼は写真のフィルム、現像とその化学物質、映像、光、イメージなどの専門家で100以上の特許を持っていた。デイヴと同じ会社で働いていた。 子供の写真を撮るのが好きで、子供も彼にかかると一瞬のうちに大人しく写真を撮らせるのが不思議だった。我が家の子供の写真をよく撮ってくれた。 どういう理由か彼は黒縁にアルミフォイルが巻かれたメガネをかけていた。壊れたメガネを修理に出さずに使っているのかなとその時は思ったが、その後何度会ってもアルミフォイルが目の傍で光っていたので何か別の理由があったのだと思う。それを聞かないまま、彼は同僚たちと会社を立ち上げ、デイヴも別の会社に移った。 たまたま先週、友達のバーベキューパーティーに行って盛り上がっていたところ近所の人が騒ぎを聞きつけて、マルガリータを手に加わった。そしてその人の奥さんも呼ばれて塀の開き戸を開けてやってきた。自己紹介をするうちに、隣人はDr.Alの立ち上げた会社で働くためにダラスから引っ越してきたのだと分かった。 「その時も彼はアルミフォイルが巻かれたメガネをかけていたのかなあ」と私が言うと、 「そうなのよ。OMG、こんな変人がいる会社に入って大丈夫?って私も夫に言ったわよ」と奥さん。 「あれはマイクロウェーブを受けるとか、受けないとか、そんな理由だった。Alは絶対、水に氷を入れて飲まなかったけど、何かの波長と関係していた。いずれにしても、ダラスからオースティンに引っ越して来たのは今迄の人生でベストの決断だった」と隣人は言った。 「どうして?」と訊くと 「コンクリートばっかりの平たい面白くない場所だから」というのが彼の説明だった。 「Dr.Alは皆で食事に行くと、必ずルートビアを頼んだんだよね」とディブ。 次から次に彼のエピソードが披露されたけれど、誰もが彼の深い専門知識を尊敬していた。 彼の知識と技術能力を基に立ち上げられた会社はその後、コダックに買収されたと言う。このような人は企業や人が何を求めているのか(空気を読んで)自分を合わせる事はなくて、向こうの方から彼を求めてやってくる。自分の行動様式は変える必要がない。 空気が読めるとか、読めないとか、些末な事を言わずに太っ腹でこういう人を沢山抱えられる会社が伸びて

再び日本でインターネットの無い生活をした

5月に日本に帰り、暫くインターネットやスマートフォンと離れた生活をした。本を読み、新聞を読み、姉の家族とお茶を飲む。東京に出かけて旧交を温める。4半世紀以上も前に後にした日本がそこにあった。 帰国する前、日本でiPhoneやiPadを使うにはどうしたらよいのか調べたが、ある場合には使えるけれども、私のプロバイダー(Virgin Mobile プリペイドで他より圧倒的に安い。データー使い放題で月に40ドルのみ)ではrouterを借りたとしても使えるかどうかはっきりしないので、面倒になって結局、成田でガラケーを借りた。日本で電話をする相手は私のようなガラケー世代の人だし、ドイツやシンガポール、アメリカに散らばる家族も借りたガラケーが国際電話を受けたり発信できるので、必要だったらヴォイスにしてと言っておいた。 電子機器を絶つと時間の長さが違ってくると実感できた。

雇用形態が "gig"化している

Daveの兄は薬品会社のverification部門にいたのだが、去年の冬頃、部門の大方がカットされた。バケーションのようにしてレイオフの期間を楽しんでいたのだが、いよいよ又働こうかと動き出して、LinkedInを手直しした途端に仕事が舞い込んだ。1週間くらいしかかからなかったと思う。彼はもうすぐ60才に手が届くのではないか。 仕事を手にしたものの、これは6ヶ月くらいの仕事らしい。彼はこれを"gig"と呼んだ。gigというのは音楽家が雇われて1ステージこなして、また次のステージにお仕事にいくような、そういう形態のお仕事をgigと言ったりする。そういう音楽家には誰も雇用保険、年金積み立て、医療保険などを払ってくれない。 芸術家がそういう働き方をしているのは普通と思われてきたが、お固い会社にも契約社員、コンサルタントなど、長期的に面倒をみなくていい社員で構成される割合が加速化している。日本もますますそうなる傾向にあると思うが、アメリカも最早会社が人を雇っておくことになるべく経費をかけずに済まそうとしている。 プロジェクト単位に人を駆り出してきてお金を払い、それが終わったら次に移る。それがgig化した雇用形態だ。特別なスキルがある場合にはgigからgigの間が長くても大丈夫だろうが、スキルが安くしか売れない場合には働きながら常に自分をプロモートする仕事もする必要がある。そういう不安定な人が増えれば増える程暮らし易い社会とは言えなくなるだろう。困ったものだ。

リセットDNA - 蛙の面に小便(ションベン)

起業を目指す人の学校、起業家精神を養う講座などがあると聞く。学校に行ってビジネスのやり方は勉強できても、精神を養って自分のモノとするのは、内向的な人が社交術講座を受けて社交のイロハは会得できても、性格そのものを外向的に変えることができないのと同じくらい難しいのではないだろうか。基本的に失敗(金銭的損失)を屁とも思わず続けられる性格でないと身が持たないと思う。 私たちは退職金を取り崩して会社を始めたのだが、そうそう計算通りに行かず、売れる筈の作ったモノが売れなかった。そして、次から次に試したものも経験としては有意義だったけれども、お金に結びつかず、3年目くらいから余裕が無くなってきた。特にこの私が。 「誰か知り合いで頼める人はいないの? ネットワークはどうなっているの?」と、黙々と本を書いているデイヴを私は挑発した。 様々な失敗、判断ミスを絶対ミスだとは思わず、その度に、 「勉強になった」 と言うデイヴにいらついた事もある。 新たな土地で人生をリセットをする為にヨーロッパから移住して来た民族のDNAがそうさせるのか、人一倍自信を持っているみたいだ。時々恐ろしくKYになって損をするが、それも私にチクチクと指摘されるまで分からない。私たちの場合は人のお金を使わなかった(この先はあるかもしれない)けれども、人から預かったお金を失う事を恐れて反省ばかりする人はファンディングを受けて起業するのは止した方がいいと思う。 日本人は「他人に迷惑をかけない」を小さい時から骨の髄までたたき込まれていて、目上の人、権威に従う事も是とされている。また、例え小さな事でも、自分がやり遂げたことを振り返って「よくやった」と自分を励まし続けるより、「何でダメだったんだろう、何が悪かったのかな」と上手く行かなかった部分を静かに反省するよう長い間、仕込まれてきた。これは日本人の強さである改善を行うにあたって必要な資質であり、刷り込まれたDNAだ。が、これは既に確立されたシステムや工業製品を扱うには正しい態度かもしれないが、初期の何がなんだか分からない、霧の中をもがいている時には適当な資質ではないと思う。自分を鞭打って自分の能力を疑っても誰も助けてくれない。 日本人である私は左の三毛ほど反省しないが、 「やっぱ、あの時にはこうした方が良かった、、、イジイジ」としてしまう事が

20年続けた商売をひっそり閉じたケース

The Hardware Store「金具や」という名前で店を出していた近所の店に良く行った。 Home Depot, Lowe's と言った大型店と違って、ペイントブラシ, ネジ, ニスなど、何処にあるか知っていた。分かりきった小さなモノを買うにはとても便利で家を持っていた時には毎週のように通っていた。車を止めて大きな駐車場を歩く必要がなかったし、それに、顔見知りの店員がいて、何かを聞けば、教えてくれる気安さがあった。 それが、この3月一杯で閉じてしまった。買うものは特になかったのだが、店の中に入ると、工具やネジなどの棚は黄色い"Sold"のテープで囲われていて、触れられないようにしてあった。 ずっとオーナーだと思っていたオジさんは実は店員だということが、この日分かった。 「やめちゃうのね、オースティンに住んでからずっと来ていたんだ。淋しい」と言うと、オジさんは 「オーナーは、ここ数年、誰か買手を探していたけど、誰も見つからなかったんだ。4月から10年のリース更新をするわけにいかなくて、それで閉めることになった」と説明した。 きっとビジネスを始めた頃には、将来は店を大きくして、それを誰かに売ってリタイアしよう、と考えていたに違いない。確かに、私たちが引っ越してきた90年代から、10年間くらいは、地域の住宅建設が盛んでいいビジネスになっていた筈だ。ところが、大型店が進出してくるわ、店内をリモデルする資金がなかったか、80年、90年代のままにしていたら、若い人たちは全く寄り付かなくなった。それに、店の規模の割には沢山の店員が働いていた。恐らく、家族総出でやっていたのではないだろうか。 ある数の固定客がいて、ある程度の収入が毎月あったとしても、伸びて行かない限り衰退して行くというのは当たっている。「良い時代」のままでいると萎んでいってしまうのは、個人商店に限らず、大規模企業にも見られる。 表玄関に掲げてある店の名前の"R"が抜ける前に何かをすべきだった。肝に銘じておきたい。

Off the charts(ぶっちぎり)で伸び続けない場合はStartupではないらしい

セレブVC、Y Combinator創始者 Paul Grahamのブログ を読んだら、今の私たちはスタートアップしたとは言えないのだと分かった。彼によると、 自分で会社や事業を始めたり、レストランを開く人は黄河の砂ほどもある(とは彼は行っていないけれど沢山)。けれども、その殆どがスタートアップではない。何故なら、スタートアップは:急成長が必要。 急成長を望めるものは:大きなマーケットで、誰もが欲しがるモノを作って、それを隅々まで浸透させて売る。な〜んだ、当たり前じゃん、と言われそうだが、毎月着実にお客がいて収入が入ってきても、急成長を遂げない限りはスタートアップとは言えない、のだそうだ。 Startup needs to grow fast  私とデイヴが3年前に始めた会社は出版からスタートして鳴かず飛ばずで今はデイヴのコンサルティングが主なビジネスになっている。これはスケーラビリティーの観点からすれば、大きな美容院で雇われてヘアカットをしていた人が自分の店を持ったのとあまり変わりがない。 一人で3人、4人を一度にヘアカットをして顧客数を拡大できないように、コンサルティングも一対一の顧客対応なので、顧客拡大を急速にするのは不可能だ。Paul Grahamの都合のいい計算によると、始めたばかりの会社で月の収入が仮に1000ドルとする。毎週1%の伸び率だと、4年後には毎月7900ドル程度の収入で、シリコンバレーのエンジニアの給料とどっこいどっこい。ところが、毎週5%ずつ伸びて行くと、4年後には毎月2500万ドル入ってくる。というわけで、Y Combinatorでは毎週の成長率が5〜7%がgood, 10% はwow!と成長率を区切っていて、それを基に投資すべきかどうかを判断しているらしい。 しかし、多くの会社が「利用者数」を毎週、わけのわからない方法で伸ばすのは可能かもしれないけれど、収入をこのペースで伸ばすと言う会社が、ことに若い会社がそう豪語していたら大方「嘘」ではないだろうか。収入と同じか、それ以上のお金を使って数合わせをしているのではないだろうか。あのFacebookやTwitterだって、「どうやって儲けを出すんだ?」とずっと言われてきた。 神様みたいに若いテッキーに崇められているY Combinatorも投資して 成功するのは

10000 Hours - 石の上にも3年

10000 Hours Patience 2011年4月にデイヴがIBMを辞めて3年が過ぎた。その頃の心境、3年経った今の心境を彼は Stepping off the Cliffで述懐している 。 最も大きなポイントは自分の仕事、会社や生き方を自分でコントロールできるという事だ。安定した生活とは言い難いとしても、自分で舵取りできると言うのは精神的に健康だというわけだ。 パーソナルブランドを持てるという事も大きな変化だと言う。今は油田開発のための大規模オイルリグ建設の会社でコンサルタントをしているが、その為のソフト開発のコンファレンスに参加したいとなれば、簡単に決められるのだ。私以外の誰かに許可を得る必要もない。ほぼ即刻の決断が下せる。 明日からイギリスのケンブリッジで開かれるコンファレンスでスピーチをするために出かけて行くのだが、IBMに居続けたなら、おそらくコンファレンスに行く事もスピーチすることも無理だっただろう。そういう予算を持っている部署に行く事はIPセールスをしていた3年前には不可能だったし、IBMという名前を出して、そうできる人はほんの一握りの人間に限られていた筈だ。今でもそうだと思う。彼がコードジェネレーションコンファレンスで個人のアイディアを披露することができるのは、新たに進出した分野の体験をベースにできるからで、そういう場所に集まる人々との新たな交流が期待できる。 4週間シンガポールで働いて、4週間オフになるので、そのオフの間に本(e-book)を書いたり、ソフト関連の仕事を展開して行こうと計画している。 ここに至るまでは計算違い、失敗の連続で、きっちり3年はかかった。例の10000時間ルール、昔から言われている「石の上にも3年」が納得できた。一日9時間くらい、3年休み無く無我夢中で働き続けると10960時間になる。 私も主婦から離れて10000時間をオフィスで過ごしたら、家に居る人ではなくなって、見よう見まね(OJT)でブックキーピング、マーケティング、翻訳、施設、一切合切をやる総務担当になった。 しかし、この状態のままでは私たちは起業をしたのではなく、「ブランドチェンジ」をしただけに過ぎないと、有名なVC、Y Combinatorのブログで知った。

Sony Baioの修理は期待以上に早かった

2月の終わりにSonyの修理センターに送って、受け取りも、修理が終わった、送り返したも何の連絡もなかった。が、3月初めにアパートの受付に預けられていて、私がピックアップした段ボールは、その修理が終わって送り返されて来たものだった。 デイヴがシンガポールから帰って来て、箱を開けてみたらSonyからだった。修理センターで、Window7を搭載し直してくれたのは有り難いと、デイヴは言った。これを暫くはレノボのバックアップとして使うらしい。

SXSW中のアルコール売り上げ

残念ながら今年のSXSWでは酔っぱらいに依って交通事故が引き起こされてしまった。関連する数字、期間中のアルコール売り上げがすごい。ダウンタウンのバーとしか書かれていないので、幾つのバーを対象にしているのかははっきりしないのだが、 月毎の平均のアルコール売り上げは$16.8million これがSXSWのある3月は$27.9millionにジャンプ 2013年の3月、Wホテルのアルコール売り上げは$697,085であった。そのうちには、私たちがオーダーしたマーティーニとモヒートも含まれている筈だ。

オースティンのオフィス・スペース事情 - クールなテック企業はダウンタウンに集中

世界的に有名になってきたSXSWのイベントに今年は行かなかったが、そういうクールな動きの中心にいる企業はオースティンのダウンタウンに居を構えるらしい。Austin Business Journalによると、1square foot (=0.09 square meter) あたりの値段が Central Business District)1square foot=$34とダウンタウンのオフィススペースが一番値段が高く、次いで Southwest =$27 Northwest=$26 Central=$24 一番安い地域は Northeast=$17となっている。 もう少し具体的に私が足を使って(運転して)、実際見学して、値段を聞いたものをリストしてみる。 先ず、一番高いであろうExecutiveSuite, Regusからツアーを始めた。これらは、ビジネスのために住所を使わせもらうのが月に125ドル程度だが、日本の12平方メートル程度のワンルームマンションの広さの部屋を月に$1650で貸し出していた。 このArboretumにあるPlaza OneはデイヴがTivoli(IBMに買収された)で働いていた時のビルで、毎週金曜日になると、会社が無料で社員にビールとピザを配り、ちょっとしたパーティーが開かれていた。私は小さかった子供を隣接する「牛さん公園」に連れて行って遊ばせたものだ。デイヴが一人で使っていたようなオフィスが今や一部屋$1600~$1800で貸されていた。写真では十分な広さに見えるが、ワンルームマンションの広さだ。 次にファンキーな田舎のオフィスを思わせる、オフィスを見学に行った。 前は測量技師が使っていたそうで、台所のようなキャビネットが付いていた。掃除は自分でして下さいと言われた。 月額500ドルというから、一見安いようだが、 広さが165平方sq foot=15平方メートルなので、平方Sq footあたり$36ドル。一流のダウンタウン平均より高い。 Central地区に132sq foot 2部屋で月額$450という広告を見つけた。行ってみてと、隣の空き地にはビールの空き缶が転がっていて、駐車場が殆ど無しというものだった。 この後、デイヴと私が良く行くパブの隣のビルにFor Leaseサインを見

新しいオフィスは図書館みたい

3月16日に、ダウンサイジングした新しいオフィスで使う重い本箱や机を引っ越し屋さんに運んでもらった。使わないコンファレンステーブルや幾つかの机はまだ契約中の前のオフィスに置いてある。契約終了前に誰か借りてが現れれば、急いでそれらを寄付してしまうつもりだ。ケチな庶務オバさんの私はぎりぎりまで余分な家具を売るつもりでいるのだ。 前のオフィスは4部屋プラス、レセプションエリアで常時10~12人位がいても大丈夫だった(スペース的には)。今度は大きな部屋にこぶのような窓付きの小さな部屋が付いている。便利なことに流しと戸棚も付いている。 デイヴがいない間に家具をどのように置くか、何を捨てるかなどは私が勝手に決めた。 こぶのような小部屋の下にはResearch Blvd (183)が走っている。会社の住所として、Research Blvd, Austin, TXの響きは悪くない。 私は流しと戸棚を見て、このスイートを決めた。コーヒーやお茶を飲みたい時に飲めるかどうかはかなり重要な事だと考えている。 大部屋を本箱で仕切って、二つの部屋のようにした。この多目的のIKEAの家具を壁に立て掛けずに使うと、本を表側と裏側の両方に並べられて二倍の量の本を収納できる。 仕切りの反対側からの眺め。このスペースは主に私がグラフィックをやったり、発送をしたりする作業スペースになる。一段落して全体を見回したら何やら図書館の一室のように思えた。本の大好きな私たちにはぴったりだと思う。 窓の付いたこぶ部屋はデイヴがソフトのテストをしたり、私が使ったり、自然光で写真を撮ったりする時に使おうと考えている。もしかしたら一人や二人のインターンが時には出入りするかもしれない。 615sqfで月額922ドル也。今迄の半額以下だ。 このオフィス、ちょっと古ぼけた3階建てのビルの3階にあるのだが、思わぬボーナスがあった。それは1階がテキサス州のDPS(Department of Public Safety)のオフィスになっているため、オフィサーが常に出入りしているのだ。悪さをしようと企む人たちは、あまり近寄りたくないだろう。前のオフィス環境は静かな丘陵地帯にあって、すごく良かったのだが、あまりに静かなためか車を盗んで行く人に誰も気がつかなかった。又、このビルのセキュリティーに関

2年の契約終了間近。明日は引越し。

5月9日に現在のオフィスの2年の契約が切れます。少々早めながら、明日引越しをします。デイヴはシンガポールにコンサルティングの出稼ぎのため、庶務・福利厚生・最近は経理も少しやっている私が明日は施設担当として、引越しをします。

Sony Vaioの修理 

Sony Vaioに入っているデータを全て削除して専用の箱に積め、指示されたようにFedex Storeから修理センターに発送した。修理センターは私が住むオースティンから500マイルは慣れたエルパソのどこかにある。同じ州だけれども、カルチャー的に遠い場所だ。どのような取り扱いをしてくれるのか私が記録して、しっかり見届けるつもりだ。

Sonyは製品の修理を顧客とのコミュニケーションを取る絶好のチャンスと捉えたらいいのに

2月15日から21日まで、オフィスを閉めていた間にSonyから段ボール箱が届いていた。この箱の中に故障したSony Vaioを入れて送れということらしい。e-mailで連絡があるわけでもなく、電話連絡もなし。人間の扱いが下手だなあと思った。 企業として製品に責任を持って修理をするつもりなら、故障の相談があった時にどうすべきか、そのシステムを中途半端にしないでベストを尽くすべきだ。そうすれば、それが製品の一部となることをSonyは知らない。 何度も言うけれども、数あるノートブックパソコンは機能的にそうそう違いが無い。値段でグループ化されている。修理のポリシーも似たり寄ったり。でも、新しくオーダーしたLenovoは修理のポリシーがもっとはっきりしている。 消費者は長い事オンラインショッピングに慣れて「待つ事」に耐性がなくなっている。オーダーして届いたものが気に入らなければ家で返品のラベルをプリントして送り返し、払い戻しをしてもらう。それだけ。機械の故障・修理とは話が違うと言われると思うが、そのプロセスをもっと密に連絡を取り合うシステムにすると良いのではないか。ダンマリを決め込まずに、 顧客から修理のクレームが入ったらケース番号を立てる 「今から箱をおくりますねー」 「はい、送りました」 箱が着いたらこのように入れて送り返してください。 こちらに届いたらまた、連絡しますね。 という具合だ。どうせ、箱の発着具合をスキャンすると思うので、その過程で会話化したメールを出すことぐらい簡単なことだろう。或は、ワンクリックでUPS/Fedexから送付用の箱を届けさせるくらいお茶の子さいさいだろう。 買ってもらったノートブックを買手と売り手が大切なモノを共通の手で愛情を持って扱うのだ。この心意気がなくて、「もう、めんどうだな、損が出るばっかりで。できれば忘れてもらいたい」という逃げの姿勢では、結局、お客は逃げて、二度とSonyの製品を買わなくなる。その反対にベストを尽くせばソーシャルメディアでその姿勢はすぐに広まるのだ。製品を買ってくれた顧客との絶好のコミュニケーションのチャンスと捉えると良いのに。

Sony Vaioの修理、9日経っても何の連絡もなし。別機種をオーダーした。

Sonyは修理をどうするか、約束の2日プラスの一週間が経っても何も言ってこない。このままでは、「我が社は顧客を無視します」というのが答えになってしまう。 繰り返すが、買って2年で既に$3500ドル以上を費やしている。デイヴは業を煮やして新しい別の会社のノートブックを注文した。もうすぐシンガポールに出稼ぎに行かなくちゃいけないし。様々なノートブックのレビューを見てみると、Sonyに限らず、サービスは一様に良くない。あれも、これも、盛り込んで、しかも薄くて小さくて軽い方向でやって行ったら、「壊れたら修理不能」のモノが出来上がってしまったのだろうか。 ケチは私はできれば3年くらいは使って欲しいと思っている。第一、そういうつもりで、製造者の側も3年保証のサービスを売っているではないか。 Sony, Toshiba, Dell, HP, Lenovo等、数あるノートブックも似たり寄ったりの機能で値段もそう変わらない。アップルだけは別だけど。こうなると、差別化を何でできるかと言うと、ズバリ顧客サービスだ。壊れたとしても、一連の対応が良ければ、絶対に、どこまでも付いてくるお客さんの囲い込みができると思う。恐らく、そんな事をしても「元が取れない」という数字が出ているのだろうけれど。 悔しいので、私はこれから、デイヴに代わって優しい声でたらたら文句を言い続けようかと考えている。彼は、会社側の対応が悪ければ、一挙に法に訴えるのではないか、と予測している。

ノートブック・コンピューターの寿命 - Sony Vaio(約3000ドル)の修理は困難。

Sony Vaioの品質及びサービスは恥ずかしい程悪い。私は日本の電子産業の衰退を見るようで悲しい。ノートパソコンの寿命は2年程度というのが常識ですか? 2年前に2年間の延長保障を付けて約3000ドル也で(夫が)買った。いいおもちゃを欲しがる子供のようでもあったけれど、彼の仕事の武器となるものだから高いと思ったが許した。今回初めてレシートの類を見てみて驚いた。払ったお金は3000ドルどころではなかった。 2012年2月17日 Vaio-Z                                            $  2869,99 3 Year Express Ship Service Plan $   249.99 .......3年保障のように見えるが役立たず Tax                                                 $   257.00 Total                                               $ 3377  弁当箱程度の大きさで何でもできて、画像が綺麗という説明だった。どうも友達の意見に乗せられたらしい。が、軽少短薄を追求しすぎたのか、ヒンジのデザインが悪かったか、材料をケチったか、購買後1年で、ヒンジが壊れた。 左側のヒンジが壊れた。プラスティックのパーツが割れてメタル部分がむき出しになっている メカニカルな故障を直す体勢はできているのか、夫はサービスセンターに掛け合って、何とか修理をしてもらった。その時の修理は3年保障を買っているので、無料かと言えばそうではなく、驚くことに、レシートには 2013年2月19日 Sony LCSC Repair Operation Labor charge  $ 99.99 Parts             $100.00 Sales Tax      $16.50 Total             $216.49 とプリントされている。もっと高い車だって、保障期間中はチャージなしだと思うのだが。 夫は自分がこんなに簡単に壊れてしまうモノを選んだのが悔やまれたのか、私に詳細を話さぬままサービスの人とやり取りをしたようだった。

オフィスのリース契約が5月に切れるので引越し準備をしている。

去年は長年住んでいた家を売るので年初からその準備に忙しかった。今年もまた引越しが待っている。借りているAustin Oaksのオフィスの2年間契約が5月に切れるので、更新するか、出て行くかを決めなくてはいけない。 会社を立ち上げた時には10人前後の人間が常に出入りしていたのだが、ビジネスの方向を転向した結果、現在の1324 sq ftほど広いスペースは必要なくなった。デイヴが1月にシンガポールにポールにコンサルティングの出稼ぎに出ている間に私は次のオフィスを物色した。 前に使ったエージェントは明らかに私たちに興味はなく、電話をしても、メールをしても返事もよこさなかった。小さなオフィススペース(=低コミッション)のために働く気はない、ということがはっきりした。おそらく、月額にして最低2000~3000ドルを出せるお客でなければ相手にしないのではないか。彼がそうであれば、他の不動産会社も同じであろうと推測して、インターネットで調べてみたがこれも情報がイマイチ。探す側にとって重要な場所・広さ・値段をネット上でそう簡単に公表はしてくれない。 ともかく、私たちが必要とするスペースは今の半分かそれ以下。ダウンサイジングをするには、不必要な家具を処分しなくてはならない。これも去年と同じ。たったの2年使ったか使わないか、まっさらに近いIkeaのテーブル、椅子、冷蔵庫、マイクロウェーブオーブン、プロジェクターなどを売るつもりだ。Craigslist のために写真を撮って、準備を進めている。

小幸 - IRS (アメリカ国税庁のような連邦組織)のヘルプデスクに助けられた

IRS(Internal Revenue Service アメリカ合衆国内国歳入庁)に行く、電話をすると言って喜ぶ人は皆無に近いのではないか。税の払い戻しのチェックが入っている封筒を受け取るのは嬉しいけれども、それ以外はできるだけ関わり合いたくないだろう。 私は3年毎にForm6166という書式名称のIRSが発行した居住者証明書をもらう必要があり、説明に従って、申し込み費用の払い込み、申し込み等をオンラインで済ませた。去年の10月始めに申し込んだのだが、同じ頃、例のアメリカ政府のシャットダウンが起きた。証明書発行は遅れるだろうと思っていたけれども、1月になっても送られてこないので、重い腰を上げて地元オースティンのIRSに出向いて説明した。電話じゃ埒があかないだろうと予測したからだ。「う〜ん、よく分からないけど、その申込書をコピーして、送っといてあげる」と親切な係の人が言ってくれた。 その紙は着いて直ぐに倉庫の奥深くに箱積みされたのかもしれない。2週間くらいして、ヘルプデスクに電話をして聞いたら「おかしいな、もう送っている筈だけど、じゃ、もう一回送るようにします〜」と言ってくれた。そう言ってくれたけれども、その男の人の話し振りから全面的に信頼できないかもしれないと、私の体が反応した。 今朝、やれやれと思いながらも同じIRSのヘルプデスクに電話をすると、「15分から20分の待ち時間になるけれども、電話を切らずに待つように」と案内の声が流れた。15分もしないうちに、突然女の人の声がして、挨拶もなく、矢継ぎ早に名前や住所、何が欲しいのかなどを問いただした。それが済むと静かになって、私の状況を聞いた。暫く無言のままコンピューターのキーを叩く音だけがして、「前に電話を受けた人が間違った所にチェックしたので、ずっとそのままになっています。今、私が正しい場所にチェックし直してExaminer に回しておきます」と言ってくれた。 「あなたのヘルプをとても感謝します。政府シャットダウンのこともあって、遅れが出ているだろうということで日本サイドに提出するのを待ってもらっているのです」と言ったら、 「これから私がプリントして、郵送できるようにします」と言ってくれた。奇跡みたい。 「本当にありがたい。感謝します」と頭を下げて何度も言うと、 "You are w

内向的起業家への5つの不安対処法 - Dan Graham, Austin Business Journal 12/20/2013より

起業家と言えば、人を惹きつけ、投資家を向こうに回して口八丁で財布の紐を開けさせるのが得意な人というイメージがあるが、実は内向的な人が結構多いらしい。自分自身が内向的だと言うDan Grahamが、人前でスピーチしたり、ネットワーキングする際に生じる不安対処のヒントを5つあげている。 1)ネットワーキング - 時間的余裕を持って。 大勢の知らない人の中に飛び込んで会話に加わるのは内向的な人にとって、かなりのストレスとなる。それをせずにネットワーキングをできる方法はないものか。知らない人、それも知らない人との一対一の対話は反射的に避けたいだろう。けれども、敢えて、それを大勢が集まるネットワーキングの代替として勧めている。LinkedIn、Twitter、会社のウェブサイトなどを使って調べ、自分に合いそうな人がいたら、コーヒーに誘うのだ。十分な時間を取って前もって約束をしてしまうと、キャンセルする理由が見つけ難くなる。それに何度かやっているうちに慣れてくる。大勢の中で居心地悪い思いをするよりは有効な方法だろうというわけだ。 2)講演 - 自分に合うスタイルを見つける 人前で話すのが得意ではない内向的な人は、何日も前から下書きを用意して一字一句、何時間もかけて暗記しようとするだろう。自分もそうしたとDanは言う。が、前もって書かれた事にがんじがらめにならず、話すべき考えをまとめたら後はその場の流れにまかす。結局のところ聴衆は彼が何を言うのか、何をスキップしたのかは分からない。いろいろ実験して自分に合うスタイルを見つけ出すと良い。それはTony Hsiehの"Delivering Happiness"の本を読んでからのことで、講演をするのが楽になったのだろう。 3)見知らぬ人ばかりの集まり・パーティー - ゴールを設定する 出席したパーティーは知らない人ばかり。お酒と食べ物を確保すると部屋の隅っこにいるか、2、3の知り合いとくっ付いているのが内向的な人のパターン。それよりは、このパーティーに出席してどういう結果を期待しているのか前もって考えておくと良いだろうと勧める。ゴールがあれば逃げ出したくなる自分を抑えて、何とかチェックリストを思い出して頑張れるのではないだろうかと。 4)リチャージ 外向的な人間は新しい環境、人

Reference(身元保証の意味合いを持つ照会)を頼まれて断った例 

Linkeinに元インターンからのリクエストが入ったのを見たけれども、Acceptのボタンをクリックをしなかった。私にしては珍しいことだが未だに、そのままにしてある。大抵の人は無感情にクリックするのだろうけれど、私は意味のある人しかリンクしない。 2012年にインターンとして働いてもらったが、その学生の働きぶりには明らかに問題があった。早く言えば私たちを舐めてかかっていたと思う。まあ、夏が終われば学校に戻るのだし、何かを学んでもらえれば良しと綺麗ごとを言っていたが、振り返ってみると、その時には若い学生を使うことに慣れていなくて、私は彼を解雇する(インターンであったが給料を支払っていた)勇気がなかった。その夏以来、何の連絡もなかったのだが、2014年1月8日に何の前触れもなく、Linkedinを通じて連絡があった。 デイヴにはLinkedinのリクエストと一緒にメッセージが入っていた。 Hello Dave Would you have a problem if I listed you as a reference? I'm sure you'd just have to mention if you'd rehire me. デイヴ、貴方の名前をリファレンス(照会)に書いていいでしょうか。僕の事をもう一度雇いたいと思うかを聞かれるだけだのことだと思います。 Would you have a problemと丁寧で、単刀直入に何が話題なのかを書いている。それ以下でもないし、それ以上でもない。 これだけ。その後「あれだけじゃ、ちょっとまずいか」と思い直したのか追いかけるように別のメールが届いた。 「会社の現況はどうですか。ウェブサイトから判断すると、お客の対象を随分と変えたようだけれども、何故だろう? BookPeople(地元の大型書籍販売店)に行ってみましたか、スタートアップ出版社として経験を語れると思うけれども」 というメールが入った。これに対して、デイヴは Dear Xyzabc, Nice to hear from you. I guess have graduated and are looking for job? と始めて、ビジネスの内容、ターゲットをコンス―マープロダクトやソーシャルメディアか

Letter of Recommendation(推薦状)の頼み方。成功例 - 続き

September 13, 2013 Subject: Recommendation letter for Mary Stewart Mary, Great to hear from you! Glad to hear that you have found....... I will be delighted to write a letter for you, but it will probably be next week before I can get to it. Do you need a paper letter in a sealed envelope? Or will a scanned PDF work? 絶好のポジションを見つけたとのこと、とても喜んでいます。推薦状は喜んで書きますが、来週まで、手をつけることができません。封筒に入れて封をした手紙がいいですか、それとも手紙をPDFでスキャンしたもので良いのですか? 推薦状でも、従来通りの手紙によるものだったり、ある特定の電子フォーマットに決められていることと思うので、それを依頼の際に入れておくと良いと思われる。 ***************************************************** September 14, 2013 Thanks so much for agreeing to write a letter of recommendation for me. A scanned PDF of the letter would work out perfectly. Thank you again for all your help. Best, Mary 手紙をスキャンしたPDFで良いと返事が返事が返ってきた。 **************************************************** September 16, 2013 Mary, Your recommendation letter is attached. Hope it works out for you! By the way, be sure to let us know how it works out,