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雇用形態が "gig"化している

Daveの兄は薬品会社のverification部門にいたのだが、去年の冬頃、部門の大方がカットされた。バケーションのようにしてレイオフの期間を楽しんでいたのだが、いよいよ又働こうかと動き出して、LinkedInを手直しした途端に仕事が舞い込んだ。1週間くらいしかかからなかったと思う。彼はもうすぐ60才に手が届くのではないか。 仕事を手にしたものの、これは6ヶ月くらいの仕事らしい。彼はこれを"gig"と呼んだ。gigというのは音楽家が雇われて1ステージこなして、また次のステージにお仕事にいくような、そういう形態のお仕事をgigと言ったりする。そういう音楽家には誰も雇用保険、年金積み立て、医療保険などを払ってくれない。 芸術家がそういう働き方をしているのは普通と思われてきたが、お固い会社にも契約社員、コンサルタントなど、長期的に面倒をみなくていい社員で構成される割合が加速化している。日本もますますそうなる傾向にあると思うが、アメリカも最早会社が人を雇っておくことになるべく経費をかけずに済まそうとしている。 プロジェクト単位に人を駆り出してきてお金を払い、それが終わったら次に移る。それがgig化した雇用形態だ。特別なスキルがある場合にはgigからgigの間が長くても大丈夫だろうが、スキルが安くしか売れない場合には働きながら常に自分をプロモートする仕事もする必要がある。そういう不安定な人が増えれば増える程暮らし易い社会とは言えなくなるだろう。困ったものだ。