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日本のために「産休と子育ては会社に迷惑をかける」なんて思わないで

急用で日本に行く事になり、決めてから10時間後にオースティンを飛び立った。ダラスから成田行きのアメリカン航空機内で、隣に座った若い日本人女性と「観光ですか?」という質問から会話がスタートした。とても気持ちの良い話し方をする人で、しっかりしているなあ、と感心したら、25歳の彼女は一人でブラジル奥地まで(サンパウロから飛行機を乗り継いだ)仕事ででかけていて、それが終わったので、30時間乗り継いで家に帰るのだと説明をした。 今から何十年も前、私も25歳の時に、初めて会社から送られてニューヨークに3ヶ月間滞在して、現地オフィスの助っ人のような仕事をした。年齢的にちょっと仕事が分かって来た時なので、刺激的で働くことが遊ぶことより楽しかった。その頃は、誰もが自分の働いているその会社は永久に存在すると思い、ビジネス環境が変わるなどとは想像もしなかった。その頃の25歳は今の彼女と比較すると比べ物に成らない程、ビジネスに於いては幼稚だった。 これからの世の中は集団に守られることは期待できないフリーエージェントのような厳しい働き方になると思う。アメリカでは既にそうなってきていて、定期的に自分の売れるスキルを見直し、勉強し続けないと振り落とされるというような事を言うと、大前研一さんの本を出して見せた。彼は5年毎に見直せと本の中で言っておられるようだ。 「私もずっと、この製紙関係の仕事を続けようとは思わない。できたら教育関係をやってみたい」と言った。結婚と子供の事はどういう位置づけ?と訊くと、 「結婚もしたい、子供も作りたいけれど、会社に迷惑をかけるから」と歯切れの悪い答えをした。 これだ! これが少子化の原因だ。 「あなたのような優秀な人が、会社に迷惑をかけるなんて考えちゃいけません! 会社単位で迷惑なんて言っていると、いつまでもマーケットが縮小し続けて、日本は消えてしまいます。だってモノやサービスを買う人がいなくなっちゃうでしょ、会社は子育てする女性社員にありがとうと言うようにならなくちゃいけない」と政治家みたいに声を張り上げたのだが、国民全体で考え直さないと少子化問題は解決しないと思う。小手先の託児所と手当を増やすことでは十分ではない。特に仕事もできる優秀な女性を物理的だけではなく、感情的にサポートするか。私、産めよ増やせよの国粋主義者みたい、アメリカ人と結婚して