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6月, 2014の投稿を表示しています

空気を読まない(=読む必要が無い) Dr.Alのメガネ

Dr.Alに会ったのは業界がJPEGのスタンダードを話し合っていた頃だと思う。彼は写真のフィルム、現像とその化学物質、映像、光、イメージなどの専門家で100以上の特許を持っていた。デイヴと同じ会社で働いていた。 子供の写真を撮るのが好きで、子供も彼にかかると一瞬のうちに大人しく写真を撮らせるのが不思議だった。我が家の子供の写真をよく撮ってくれた。 どういう理由か彼は黒縁にアルミフォイルが巻かれたメガネをかけていた。壊れたメガネを修理に出さずに使っているのかなとその時は思ったが、その後何度会ってもアルミフォイルが目の傍で光っていたので何か別の理由があったのだと思う。それを聞かないまま、彼は同僚たちと会社を立ち上げ、デイヴも別の会社に移った。 たまたま先週、友達のバーベキューパーティーに行って盛り上がっていたところ近所の人が騒ぎを聞きつけて、マルガリータを手に加わった。そしてその人の奥さんも呼ばれて塀の開き戸を開けてやってきた。自己紹介をするうちに、隣人はDr.Alの立ち上げた会社で働くためにダラスから引っ越してきたのだと分かった。 「その時も彼はアルミフォイルが巻かれたメガネをかけていたのかなあ」と私が言うと、 「そうなのよ。OMG、こんな変人がいる会社に入って大丈夫?って私も夫に言ったわよ」と奥さん。 「あれはマイクロウェーブを受けるとか、受けないとか、そんな理由だった。Alは絶対、水に氷を入れて飲まなかったけど、何かの波長と関係していた。いずれにしても、ダラスからオースティンに引っ越して来たのは今迄の人生でベストの決断だった」と隣人は言った。 「どうして?」と訊くと 「コンクリートばっかりの平たい面白くない場所だから」というのが彼の説明だった。 「Dr.Alは皆で食事に行くと、必ずルートビアを頼んだんだよね」とディブ。 次から次に彼のエピソードが披露されたけれど、誰もが彼の深い専門知識を尊敬していた。 彼の知識と技術能力を基に立ち上げられた会社はその後、コダックに買収されたと言う。このような人は企業や人が何を求めているのか(空気を読んで)自分を合わせる事はなくて、向こうの方から彼を求めてやってくる。自分の行動様式は変える必要がない。 空気が読めるとか、読めないとか、些末な事を言わずに太っ腹でこういう人を沢山抱えられる会社が伸びて

再び日本でインターネットの無い生活をした

5月に日本に帰り、暫くインターネットやスマートフォンと離れた生活をした。本を読み、新聞を読み、姉の家族とお茶を飲む。東京に出かけて旧交を温める。4半世紀以上も前に後にした日本がそこにあった。 帰国する前、日本でiPhoneやiPadを使うにはどうしたらよいのか調べたが、ある場合には使えるけれども、私のプロバイダー(Virgin Mobile プリペイドで他より圧倒的に安い。データー使い放題で月に40ドルのみ)ではrouterを借りたとしても使えるかどうかはっきりしないので、面倒になって結局、成田でガラケーを借りた。日本で電話をする相手は私のようなガラケー世代の人だし、ドイツやシンガポール、アメリカに散らばる家族も借りたガラケーが国際電話を受けたり発信できるので、必要だったらヴォイスにしてと言っておいた。 電子機器を絶つと時間の長さが違ってくると実感できた。