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二種類のアメリカの不動産屋さん ‐ 異なるアプローチ

今、アメリカでは不動産熱が再び上がってきたらしい。

私たちが家を売るのはダウンサイジング・断捨離が目的だが、例によって不動産投資がまた、熱を帯びて来たらしい。家を売る時期としてはグッドタイミングだと思う。

二人の不動産屋と話をした。一人は4人の男の子を育てる超エネルギッシュなママ、マリンダ。私たちが、今、この時点で台所、浴室などをアップグレードなどをするつもりがないことを話すと、彼女は、
「基本的にはしっかりした家だ。コスメティックなアピール度はないけれども、これでいい。余計なことをしなくていい。ただし、シャワーのカビを完全に落とすように」と言った。彼女はデータを重視して、リスティングのこつ、技術的なことを早口で説明した。そして、デイヴが考えていた、不動産弁護士、インスペクションなどをほぼ、不必要だと断言した。特に、インスペクションは、買手の方で絶対に雇うのだから、無駄だとも言った。

これに対して、長~いこと、このAustinのGreat Hillsを専門にやってきたオジサンは、アメリカ人が考える従来の不動産屋さんをしている。

家をきれいにして、風船なんかで飾ったオープンハウスをして、そのオープンハウスの前日にはパーティーを開いて人を呼び込むのだという。このオジサン、説明に来た時に、家の広さと平均価格を間違えていたが、
「我々の会社は科学的にあらゆる条件を考慮します」とか、言っていた。簡単な計算間違いなんかしていたんだけどね。

古い我が家のフォマイカのカウンタートップを見て、
「今の人は、台所のカウンタートップがグラナイトでないと満足しない」と何度も何度も言っていた。
「急いでグラナイトに代えると、どのくらい家そのものの値段が上がるの?」と訊くと、
「問題は、カウンタートップをきれいにすると、今度は古いキャビネットなんかが目につくんですよね。そして次から次に、、、」
「じゃ、やらない方がいいわけだ」とダメ押しすると、
「でも、グラナイトの方が、、、」と結論の出ないような言い方をした。

いくらボートックスを使って、顔だけぴかぴかにしても、首のあたりのたるみは解決できない、手の皮膚が薄い、などなど、顔を新しくすることによって全体の古さが目についてしまうようなものだ。

彼に依れば、
「マーケットを動かすことはできない。そして、買手はとても感情的だ」とも言った。

マリンダも、その点では、
「信じられない人がいるんですよね。壁紙のパターンが嫌いだから買わないって。そんなモン、2000ドルもあれば簡単に変えられるでしょ。レイアウトとか、広さとか、もっと大きな目でもって考えればいいのに」と、家を買う人の理解不能な思考過程を説明した。

グラナイトにこだわるオジサンや止めて、データ重視のマリンダにお願いすることにした。


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